常勝軍団に黄色信号が灯った。

　現地９月４日、ロサンゼルス・ドジャースは敵地でのピッツバーグ・パイレーツ戦に３対５で敗北。ナ・リーグ中地区最下位に低迷するチームにまさかの同一カード３連敗で、地区優勝マジックが消滅した。投打で精彩を欠くドジャースに米記者から手厳しい意見が並んでいる。

　パイレーツの先発はサイ・ヤング賞の有力候補で、昨季新人王に輝いたポール・スキーンズが登板。160キロを超える豪速球を中心にドジャース打線から８奪三振をマーク。６回までわずか２安打に抑え、１番・指名打者で先発出場した大谷翔平も２つの空振り三振を喫した。

　ドジャースは先発のブレイク・スネルが１点ビハインドの５回に一挙４点を失い、９安打５失点の炎上。味方打線も８回まで無得点が続き、５点を追う９回にようやく３点を奪う粘りをみせたが反撃もここまでだった。

　リーグ西地区２位のサンディエゴ・パドレスがこの日試合がなかったため、ゲーム差は「２」に縮まった。さらに、同３位サンフランシスコ・ジャイアンツとの直接対決が７試合残っているため、ジャイアンツの自力優勝が復活。ゆえに、ドジャースの地区優勝マジックが消滅した。
  　ドジャース専門ポッドキャスト番組『The Incline: Dodgers Podcast』で司会を務めるケビン・クライン氏は試合後、自身のXに「ドジャースがパイレーツとロサンゼルス・エンジェルスにスイープされたため、ワイルドカード・ラウンドを戦うことになるだろう」とダメ出し投稿。メジャーを代表する怪物右腕が相手とはいえ、なにも攻略できずただ凡打を重ねるチームにため息を漏らす。

　続けて、「これで直近（17試合）９敗しており、最近のドジャースのパフォーマンスをみれば自業自得といえる。マイケル・コンフォート以外に責めるべき相手はいない」とし、直近15試合で38打数７安打で打率.184、１本塁打、２打点、OPS.572と低空飛行が続く背番号23を痛烈に批判した。

　米紙『Los Angeles Times』のビル・シャイキン氏は「ドジャースはパイレーツに完敗し、オールスター・ブレイク以降の成績は20勝23敗だ。これ以降、ドジャースはナ・リーグ西地区のどのチームよりも得点が少ない」とXに記し、深刻な得点力不足を嘆いた。ちなみにだが、パイレーツとの本カードでは９回に得点するまで、17イニング連続無得点が続いていた。

　地区優勝に暗雲が漂うドジャース。悪い流れから抜け出せない常勝軍団は、明日から敵地で菅野智之が所属するボルティモア・オリオールズとの３連戦を迎える。

構成●THE DIGEST編集部

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