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プロ野球

DeNA藤浪がまたも好投! 「野球は確率」割り切りとシンプル思考+データ活用で魅せる“ブランニュー・晋太郎”

萩原孝弘

2025.09.08

藤浪が7回途中2失点の好投。自身の勝利には結びつかなかったが、手応えを得るマウンドとなった。写真:萩原孝弘

藤浪が7回途中2失点の好投。自身の勝利には結びつかなかったが、手応えを得るマウンドとなった。写真:萩原孝弘

☆NPB復帰後3戦すべてで好投

 横浜のユニホームをまとい、2度目の横浜スタジアムのマウンドに立った藤浪晋太郎。勝ち星は付かなかったものの7回途中2失点と好投し「勝ち負けは気にしていませんし、やることは変わらないのでゲームをしっかり作っていきたいです」とのプラン通り、先発ピッチャーとしての役目をきっちりと果たした。

 しかも過去2戦で対戦した中日は、あえて右バッターを外すオーダーで挑んできたが、この日のヤクルトはスタメンに右バッター6人を配置。どのようなピッチングをするかに注目が集まったが、心配されていた“抜け球”もほぼなく、前回に続きゾーン勝負でアウトを積み重ねた。
 
 日本球界復帰後の不安材料を払拭し、ここまで防御率は1.45。1試合にあたる9イニングでの平均与四球率も3.375となっており、直近在籍していたアメリカのタコマでの与四死球率の12.50と比べると劇的な良化が読み取れる。またNPB復帰初戦、ファームでの登板では4イニング7四死球と荒れていただけに、なおさら短期間で改善されていった点も見逃せないポイントだろう。

☆シンプル思考で結果を残す

 プロスポーツで最重要視されるものは勝利。その点には「もちろん勝ちを目指しながらマウンドに上って投げるのですが」と前提を掲げながらも「やっぱり勝ち負けは自分がコントロールできないところなので、そこに意識が行きすぎないようにしないと」とアタマの中の整理を心がける。

「集中すべきところに集中できないのは、仕事として問題だと思うので、味方に点が入った、相手に得点が入ったとかはマウンド上ではあまり考えないようにしています」と雑念は最小限に留める。実際被弾にも「ホームランを打たれることも確率的に起こり得る事」と割り切り、今回の右バッターが6人の構成にも「自分が決められるものではないですし、特に気にしていないので。あまり考えていなかったです」とサラリと言い切っていた。

 まずは自分に課されたタスクにフォーカスする。そこを土台にし「期待値の高いものを常に選ぶ」ことを自らのピッチングに落とし込む作業へと移行する。具体的には「とにかくストライクゾーンに投げられる確率が高い選択をする。3球でいかに1ボール2ストライクのカウントを作れるかに徹しています。そして打ち取れる確率が高い方を選択します」と状況に応じてベターな配球をチョイスしていく。
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