米メディア『The Sporting News』は現地９月９日、「ボストン・レッドソックスは今オフシーズンに7900万ドル（４年総額117億円）のMVP候補と再契約し、吉田正尚の代わりを務めると予想されている」と題した記事を掲載。今季終了後にフリーエージェント（FA）となるフィラデルフィア・フィリーズのカイル・シュワーバー獲得のため、現在チームで指名打者（DH）を務める吉田を放出する可能性があると報じた。

　同メディアは冒頭で「今オフ、レッドソックスには安定した長打力の補強が必要だ。だが、遠くまで探す必要はない。旧友との再会があり得る」とし、全米野球記者協会（BBWAA）会員のロバート・マレー記者が、2021年シーズン途中にレッドソックスに在籍したシュワーバーについて「最適な移籍先はボストンだ」と語ったと伝えた。
  　マレー記者はさらに「シュワーバーは契約延長せず、今季終了後にFAとなる。今年50本塁打・123打点という成績を考えれば、多くの球団が獲得に動くだろう」と指摘。そのうえで「フェンウェイ・パークでの活躍ぶり、チームメイトからの信頼、すべてにおいてレッドソックスに完璧にフィットしていた。再契約しなかったのは大きな間違いであり、資金面の余裕もある今こそ、その過ちを正す時だ」と強調した。

　シュワーバーは今季ここまで145試合に出場し、打率.240、50本塁打、123打点、99得点、OPS.926（出塁率.364、長打率.562）をマーク。ロサンゼルス・ドジャースの大谷翔平と並び、ナ・リーグMVP候補に挙げられている。レッドソックスが獲得した場合は、DHとしての起用が見込まれる。

　一方で、現DHの吉田については「放出する方向に動く可能性が高い」との見方を同メディアは示している。

　最後に同メディアは「21年に手放したのは明らかな誤りだった。シュワーバーはレッドソックスに最適の選手であり、獲得資金も十分にある」と期待を込めた。

　はたしてレッドソックスは今オフ、吉田を手放しシュワーバーを呼び戻すのか。今後の動きに注目が集まる。

構成●THE DIGEST編集部

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