ロサンゼルス・ドジャースは現地９月10日のコロラド・ロッキーズ戦に９対０で快勝。５打数４安打、５打点、１本塁打のベッツを筆頭に、スタメン９人中８人が得点に絡むなど、打線が機能した。

　この日は、トミー・エドマン中堅手が右足首の負傷から約１カ月ぶりの復帰を果たし、４打数１安打１得点をマーク。テオスカー・ヘルナンデス右翼手が２試合連発となる第24号ソロ本塁打を放ったほか、アンディ・パヘス左翼手も４打数３安打１打点と打棒でチームに貢献するなど、外野陣の新たな起用法が功を奏した。

　地元紙『Los Angeles Times』のドジャース番ジャック・ハリス記者は、デーブ・ロバーツ監督が対左腕の試合では今後、上記の外野布陣で臨む可能性があると試合前に語ったとXで紹介。今回出場機会がなかったマイケル・コンフォート左翼手については、「対右腕の試合では引き続き打席に立つだろう」と見通している。
  　対右腕の試合で起用されると予想された左打者のコンフォートだが、今季の成績を見ると、その起用法は必ずしも良案とは言えない。データ分析サイト『Baseball Reference』（以下９日時点のデータ）によると、コンフォートは今季、右腕に対して打率.180、OPS.591と苦戦する一方、左腕に対しては打率.254、OPS.770と悪くない成績を収めている。また、昨季も対右腕で打率.224、対左腕で打率.284と同様の傾向が見られたのだ。

　確かに右打ちのT・ヘルナンデスは今季、対左腕でOPS.850（対右腕.701）、スイッチヒッターのエドマンは対左腕でOPS.737（対右腕.647）と左投手を得意とする傾向がある。ただ、パヘスは右打者ながら対左腕でOPS.686、対右腕で.792とどちらかと言えば右腕との対戦が有利とのデータが出ている。

　ミゲル・ロハス二塁手は対右腕のOPSが.599で対左腕の.843を大きく下回るため、右投手との試合でエドマンを二塁手起用する方法なども考えられる。しかしいずれにしても、コンフォートは対右腕打率、OPSが上記の誰よりも悪い。そのため、右打者との対戦でのみコンフォートを起用するのは、少なくとも打率、OPSだけを基準に考えると合理的ではないのかもしれない。

構成●THE DIGEST編集部

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