かつてのような剛速球こそ影を潜めたものの、今季のカーショウは技巧派左腕として円熟の域に達している。投球の約40%を占めるスライダーを武器に、巧みなピッチングで打者を翻弄し、ここまで10勝2敗、防御率3.27という安定した成績を収めている。
しかし、現地9月10日には米メディア『Sports Illustrated』が、メジャー公式サイト『MLB.com』のドジャース番記者ソーニャ・チェン氏の見解をもとに「ポストシーズンではカーショウのブルペン起用の可能性がある」と報じた。同記者はファンの質問に答えるセッション内で「チームはポストシーズンでどのように先発ローテーションを組むのか」という問いに対し、「最大でも5試合となるディビジョンシリーズ(NLDS)では、山本由伸、ブレイク・スネル、タイラー・グラスナウ、そして大谷翔平の4人でローテーションが組まれる可能性が高い」と回答し、カーショウはその枠外となり、ブルペンから登板する形になるとの見方を示している。
ただし、ドジャースがNLDSを勝ち進んだ場合には状況が変わるとして、「最大7戦となるリーグ・チャンピオンシップシリーズやワールドシリーズでは、第1戦と第2戦に登板した投手が第6戦・第7戦までに約1週間の休養を確保できる日程になっており、5人ローテーションの採用に適している」とし、カーショウが先発陣に加わる可能性もあると見ているようだ。
さらに、同記者は「大谷翔平が"ツーウェイ(二刀流)ロースター指定"を受けている点もポイントになる」と述べており、このルールにより、たとえ5人のローテーションを採用しても、ドジャースは他チームと同じ数のブルペン要員をロースターに登録できるため、カーショウの起用に幅を持たせられると言及している。
短期決戦では、豊富な経験と勝負強さがものをいう場面も多い。よって、百戦錬磨のカーショウは、ロングリリーフや流れを断ち切る1イニング限定の起用など、さまざまな役割を担うことが期待される。先発陣に故障や不調が生じた際には、即座に先発に回る準備も問題なく整えるだろう。
過去のポストシーズンでは波のある成績を残してきたカーショウだが、2020年のワールドシリーズでは安定したピッチングを披露するなど、大舞台での経験値はチーム随一だ。今季の成熟した投球スタイルと、状況に応じた起用法が噛み合えば、ドジャースにとって"第5の先発"あるいは"切り札"として、大きな存在感を発揮する可能性が高い。
過去にもブルペン登板の経験を持つカーショウだが、今季のポストシーズンでは再びその姿が見られるのか。それとも先発としてマウンドに立つのか――ドジャースの行方とともにその動向に注目が集まる。
構成●THE DIGEST編集部
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