圧巻の投球だ。

　現地９月23日、大谷翔平（ロサンゼルス・ドジャース）が敵地でのアリゾナ・ダイヤモンドバックス戦に先発登板。６回91球を投げ、５安打、無失点。８奪三振の好投で今季２勝目の権利を得て降板した。

　立ち上がりは、先頭打者をカットボールでバットを真っ二つに折り右飛。次打者を97.9マイル（約157.5キロ）の直球で二ゴロ、３番コービン・キャロルの２球目には、この日最速の99.5マイル（約160.1キロ）をマーク。最後はカウント2-2から、カーブで見逃し三振を奪った。

　２回は、４番ガブリエル・モレノをフルカウントから98.4マイル（約158.3キロ）の直球で空振り三振。５番ブレイズ・アレクサンダーにはスイーパーで空振り三振を奪うなど三者凡退に抑える。

　圧巻だったのは３回。先頭の７番アレク・トーマスの痛烈なピッチャーライナーがグラブをはめた左手に直撃。この日初ヒットを許したが、続くジェームズ・マッキャンを99.5マイル（約160.1キロ）の直球で空振り、９番ジェイコブ・マッカーシをカーブで空振り、１番ヘラルド・ペルドモを99.4マイル（約160キロ）の直球で空振り。なんと３者連続三振に斬って取る快投をみせ、敵軍は手も足も出なかった。
  　このピッチングに米投球分析家のロブ・フリードマン氏が早速反応。大谷の３者連続奪三振の動画を共有し、「100マイルだ」「（相手バッターの）膝がガクンと折れる80マイルのカーブ」「今度は99マイル」と自身のXに連続投稿。最強二刀流プレーヤーの躍動する姿に喝采を送った。

　４、５回も無失点に抑えた大谷は今季最多となる６イニング目まで続投。２本のヒットを浴び２死一、二塁とこの試合初めてピンチを招いたが、４番モレノをスライダーで中直に抑えて３アウト。６イニング以上を投げ、かつ自責３点以内に抑えるクオリティ・スタート（QS）を今季初めて達成し、汗を拭った。

　今季２勝目の権利を得た大谷はこの回までで降板。チームの勝利を信じて中継ぎ陣にマウンドを託した。

構成●THE DIGEST編集部

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