ロサンゼルス・ドジャースの左腕タナー・スコットが、ワールドシリーズ（WS）のロースターに復帰できる可能性が浮上している。現地10月20日、ドジャースの地元メディア『Dodger Blue』によって報じられた。

　スコットはフィラデルフィア・フィリーズとのナショナル・リーグ地区シリーズ（NLDS）第４戦を前に、下半身の緊急膿瘍切除手術のためロースターから外れた。MLBの規定により、ミルウォーキー・ブルワーズとのリーグ優勝決定シリーズは欠場していたが、チームがWS進出を決め出場資格を得た。
  　同メディアによると、手術から回復したスコットは再びプレー可能な状態となっている。ロバーツ監督はスコットについて「WSでチームに加わる可能性はある。起用の選択肢として残している」とロースター入りを示唆するコメントを残している。

　昨オフにFAとなったスコットはドジャースと４年総額7200万ドル（約108億円＝当時）の大型契約。鳴り物入りで入団したが、今季はキャリア最悪のシーズンを送っている。レギュラーシーズンは主にクローザー起用で61試合に登板。１勝４敗、23セーブを挙げたが57イニングで防御率4.74、10度のセーブ失敗と精彩を欠く場面が多々あった。ワイルドカードシリーズとNLDSではロースター入りしていたが、登板機会がないまま離脱している。

　同メディアは「スコットは９月26日以来、公式戦のマウンドに立っていない。約１か月のブランクを考慮すれば、ドジャースがWSで復帰させる可能性は低い」と報じている。

　さらに「ブルペンにはすでにアンソニー・バンダ、アレックス・ベシア、ジャック・ドレイヤーの３人の左腕が控えており、さらに対戦が予想されるシアトル・マリナーズとトロント・ブルージェイズはいずれも右打者中心のラインアップを擁している。スコットではなく右腕を加える方が合理的だ」と伝えている。

　指揮官の言葉とは裏腹に、ブランクの長さとチームのブルペン構成を考えると、スコットのWSロースター入りは難しい状況にあると言えるだろう。

構成●THE DIGEST編集部

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