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ともに圧倒的な数字を残す22歳ルーキー投手と大谷翔平、スプリットをめぐる勝負をカナダメディアが分析「勝ったのはイェサベージだった」

THE DIGEST編集部

2025.10.27

イェサベージと大谷の第1ラウンドは前者に軍配が上がった。(C) Getty Images

 32年ぶりにワールドシリーズの舞台に辿り着いたトロント・ブルージェイズは、第1戦の先発をルーキーに託した。大役を担ったのはトレイ・イェサベージ。昨季王者ロサンゼルス・ドジャースを相手に、4回を2失点に抑え、大事な初戦の白星を呼び込む投球を披露した。

 イェサベージは、このドジャース戦がポストシーズン4試合目のマウンド。22歳は大舞台で尻込みすることなく、強打者たちに向かって行き、長身から繰り出される、キレのある変化球を決め球に5つの奪三振を記録している。
 
 そして、この日1つ目の三振が、初回先頭の大谷翔平から奪ったものだった。威力溢れる速球を立て続けに投じて追い込み、最後は落差の大きいスプリットで空振り三振に仕留めた。試合開始直後、"日本人スター"から最初のアウトをもぎ取ると、本拠地のスタジアムは大歓声に包まれた。

 ブルージェイズの地元メディア『Sportsnet』でも、若き右腕と球界を代表するスタープレーヤーとの対戦を振り返っており、試合翌日となる10月25日のトピックでは、この三振のシーンをフォーカスしている。

「オオタニはレギュラーシーズンとポストシーズンを合わせてスプリッターに対し、長打率.682を記録している」と指摘しつつ、「これは100球以上スプリッターを見た打者の中で3位という驚異的な数字。それほど打ち込む球種であるため、投手たちはオオタニに対してスプリッターを投げる割合を3.8%にまで抑えていた」と米球界に広まる"対大谷"への投球パターンを解説する。

 一方で同メディアは、「しかし、イェサベージの球は違った」などと断じており、「身長約193センチの右腕は、メジャーでも屈指のリリースポイントの高さと急角度の腕の振りを持つ投手で、スプリッターでは被打率.119、長打率.262という圧倒的な成績を残している」として、イェサベージのスキルやスタッツに言及。

 そのうえで、「"スプリッターを打てる打者"と"スプリッターを武器とする投手"の対決。そして勝ったのはイェサベージだった」として、両者の対戦結果を強調している。

 また、2イニング目にも訪れた2度目の対戦も、速球やスプリットを駆使し、凡打に打ち取ったイェサベージに軍配が上がった。世界一が懸かる今シリーズにおいて、ブルージェイズの新たなエース候補と大谷による"再戦"が行なわれるとしたら、ファンのボルテージがさらに高まることは間違いないだろう。

構成●THE DIGEST編集部

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