頂上決戦で極度の不振だ。

　現地時間10月29日（日本時間30日）、ロサンゼルス・ドジャースのムーキー・ベッツは、本拠地で行なわれたトロント・ブルージェイズとのワールドシリーズ第５戦に「３番・遊撃」として先発出場し、４打数無安打、２三振。試合後の取材で「本当に最悪だ」と肩を落としており、この様子に米中継局『FOX Sports』の解説陣が三者三様の助言を送っている。
  　MLB通算541本塁打を記録したデビッド・オルティス氏は、「もし私がムーキーなら全てを忘れ、また試合に戻る。リトルリーグにいた頃を覚えているか？」と熱いメッセージ。「きっと打つことだけを考えていたはずだ。ただ楽しむ。結局のところ、それがゲームというものだ」と続け、「第１戦の後と同じように過去のこととして忘れることだ」と不振からの脱出法を示した。

　また、通算3465安打を放っているデレク・ジーター氏は、「途中まで何が起こっていたかなんて誰も気にしない」「もし第６戦で何か特別なことをすれば、それまでのポストシーズンについて誰も話さないだろう」とコメント。オルティス氏と同じように“考えすぎの危険性”を指摘し、「明日目覚めれば、全く新しい一日だ」と精神的なリセットを促している。

　こうした意見の一方、通算696本塁打を誇る“A-Rod”ことアレックス・ロドリゲス氏は、「何を言うかではなく、どう言うかが重要だ」とベッツの落胆した様子に注目。「最後まで演じ切らなければいけない。捕食者たちに狙われているからだ」と厳しく警鐘を鳴らし、「僕らはムーキーのことが大好き。明日の移動が彼を助けるのに役立つと思う」と期待を口にしていた。

　ワールドシリーズに入ってから23打数３安打（打率.130）と苦戦が続くなか、打開策を見いだせないベッツだが、残りの試合でどうこの状況に対応するだろうか。第６戦でも彼の戦いぶりに注目だ。

構成●THE DIGEST編集部

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