現地11月18日、ピッツバーグ・パイレーツが、今オフシーズン注目のフリーエージェント（FA）の一人であるフィラデルフィア・フィリーズの強打者、カイル・シュワーバーの獲得に動いていると米メディア『ESPN』のジェフ・パッサン記者が報じた。

　この情報を米ニューヨーク紙『New York Post』も「意外な球団がシュワーバー獲得に名乗り」と題した記事で配信。「これまでシアトル・マリナーズと再契約したジョシュ・ネイラーにも関心を寄せていたが、次の補強候補として今季、56本塁打、132打点を記録し、ナ・リーグMVP投票２位の大活躍のシュワーバーに注目」と説明し、こう続けた。

「本人はフィリーズ残留にも前向きとされるが、複数球団が興味を示しており、結論を急ぐつもりはないと見られている」
  　さらに、「パイレーツは今季のトレード期限でキーブライアン・ヘイズ（シンシナティ・レッズ）、デービッド・ベッドナー（ニューヨーク・ヤンキース）を放出し、大幅な年俸削減に成功した。ネイラー残留前には、パイレーツが総額7800万ドル（約120億円）超のオファーを準備していたとも報じられており、資金投入の姿勢は明確だ」と綴り、補強余力があることを記した上で、シュワーバーについても、「年齢や指名打者起用の制約から５年以上の契約にはならないが、これだけ打てば年齢もポジションなど関係ない」と評価した。

　11月13日まで米ネバダ州ラスベガスで行なわれていたゼネラルマネジャー（GM）会議では、パイレーツGMのベン・チェリントン氏が「FAやトレードでいくつか動くつもりだ。我々は打線を強化する必要がある。できなかったら本当に残念だ」と語り、大型補強へ本腰を入れる姿勢をみせていた。

　また、同紙は「シーズン中に今季ナ・リーグのサイ・ヤング賞を受賞したエース右腕ポール・スキーンズの『球団不信』の噂が流れたが、本人はこれを否定した。球界で最も注目されるCY賞右腕の存在も大きな後押しになっている」と指摘した。

　すでにシュワーバー争奪戦には、テキサス・レンジャーズ、シンシナティ・レッズ、ボストン・レッドソックス、ニューヨーク・ヤンキースなど複数のチームが興味を示している。大型補強の噂が相次ぐパイレーツは本当に加わるのか、今後の動きが注目される。

構成●THE DIGEST編集部

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