米誌『Sports Illustrated』のエズラ・ロンバルディ記者は12月11日に「ニューヨーク・メッツ、セントルイス・カーディナルスの主力選手に関心か」と題した記事を掲載。主砲ピート・アロンソを失ったメッツが、その穴埋め候補のひとりとして、カーディナルスのラーズ・ヌートバーの獲得を検討していると報じた。

　同記者はメッツからブランドン・ニモ、エドウィン・ディアズ、そしてアロンソと、３人の人気選手が立て続けに退団したことで、「2025年シーズンの大失速から巻き返すためにデビッド・スターンズ編成本部長が一気にチームの土台を入れ替え、その結果として外野と一塁に大きな穴が生まれた」と説明した。
  　メッツの補強方針について、ロンバルディ記者は「一塁手と左翼手の補強は急務だ」と指摘。続けて、「退団した主力のアロンソとニモの穴を完全に埋めることは難しくとも、よりコストが低く、かつ長期的な柔軟性を持つ２人へ関心を向けているとみられる」と分析し、そのターゲットとして急浮上した28歳のヌートバーについて、こう評価した。

「今季は打率.234、13本塁打、48打点、OPS.686とやや低調。ただしメッツが22歳の若手外野手カーソン・ベンジやジェット・ウィリアムズの昇格を待つ間の橋渡し役に最適だ」

　一方で、懸念点について「最大の不安材料は故障歴」と言及。「25年シーズンはキャリア最多135試合に出場したものの、今年10月に両かかとを手術しており、開幕に間に合うかは不透明な状況だ」と伝えた。

　最後に同記者は、メッツはすでに「守備力の低下したベテランへの高額投資を避ける姿勢を明確にしている」とコメント。「捕手や内野の守備経験もあるユーティリティープレーヤーのウィルソン・コントレラスとコストの低い外野手ヌートバーという組み合わせは理にかなっている」と結論付けた。

　ヌートバーに関しては、ロサンゼルス・ドジャースもFAとなったマイケル・コンフォートの後継候補として関心を示している噂もある。2023年のWBCで侍ジャパンの世界一奪還に貢献した切り込み隊長を巡る争奪戦は激しさを増しており、その去就に一段と注目が集まっている。

構成●THE DIGEST編集部

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