ヤクルトからポスティング制度を利用してメジャー移籍を目指していた村上宗隆が現地12月21日、シカゴ・ホワイトソックスと２年3400万ドル（約53億円）で契約合意した。米球界では早速、メジャー１年目の活躍に注目が集まっている。

　MLB公式のライターやアリゾナ・ダイヤモンドバックスの編成部門でアナリストを務めた経験を持つ、米誌『Sports Illustrated』のジャック・ソマーズ記者が、メジャーへと渡った過去の日本人打者の本塁打率をもとにした冷静な見解を示した。

　自身のXに「ムラカミは、日本から渡米した打者の中で、HR／AB（12.7）で最高の数字を残している」と投稿。村上はNPB通算3117打数で246本塁打を記録しており、１本塁打当たりに必要な打席は「12.7」。この数値は、過去にMLBへ挑戦した日本人打者の中でトップだと指摘した。
 
　また、この投稿では、ロサンゼルス・ドジャースの大谷翔平をはじめ、MLBで活躍した日本人レジェンドたちのNPB通算成績とMLBでの成績をもとに算出した本塁打率も、以下のように紹介した。

大谷翔平
NPB本塁打率：21.6（1035打数/48本塁打）
MLB本塁打率：13.3（3730打数/280本塁打）

松井秀喜
NPB本塁打率：13.8（4572打数/332本塁打）
MLB本塁打率：25.4（4442打数/175本塁打）

イチロー
NPB本塁打率：30.7（3619打数/118本塁打）
MLB本塁打率：84.9（9934打数/117本塁打）

鈴木誠也
NPB本塁打率：16.4（2976打数/182本塁打）
MLB本塁打率：22.9（1995打数/87本塁打）

　このような数字を持ち出した同記者は、「ただし、これまで日本からメジャーに挑戦した選手の多くは、渡米後に本塁打のパワーが大きく低下しているのも事実だ」とも指摘。「過去の前例を踏まえると、ムラカミも500打数で20～25本塁打程度になるのではないかと予想している」と自身の見解を示した。

　メジャー１年目から、どこまでNPB時代の圧倒的な長打力を再現できるのか。来季26歳を迎えるスラッガーの一挙手一投足から、ますます目が離せない。

構成●THE DIGEST編集部

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