元ロサンゼルス・ドジャースのクレイトン・カーショウが、近年のチームの躍進がメジャーリーグ全体に与える影響について自身の見解を語った。現地12月23日、ドジャースの地元メディア『Dodgers Nation』が報じている。

　ドジャースは2020年代に入り圧倒的な強さを誇り、多額の資金を投じた補強を継続してきた。その一方で、一部のファンやメディアからは「ドジャースが野球を壊している」との批判や、戦力均衡のための支出規制を求める声も上がっている。
  　しかし、サイ・ヤング賞３回、オールスター選出11回を誇り、メジャー史上20人目の3000奪三振を達成したレジェンド、カーショウの見解はそれとは一線を画すものだった。

　同メディアによると、カーショウはかつての黄金時代のチームを引き合いに出し「私が子どもの頃、ニューヨーク・ヤンキースは常に最高のチームで、ワールドシリーズに出ては勝っていた。でも、それは野球にとって良いことだと思う」とコメント。特定の強豪チームが存在する意義を強調した。

　さらにカーショウは「自分のチームだから応援する人もいれば、勝ち続けているからこそ嫌う人もいる。そうした存在がある自体が、野球界にとってはプラスだ。どちらにせよ、無関心でいられるよりはずっといい。それが結果的に視聴者を引きつける」と、注目を集める存在の重要性を話した。

　また、25年のポストシーズンについて、カーショウは「日本のファンやカナダを含め、多くの地域で注目を集め、ここ最近で最高の視聴者数を記録した。すべては野球界にとって良いことだ」と語った。事実、MLBの発表ではワールドシリーズ第７戦の平均視聴者数は5100万人を記録。日本とカナダでの平均視聴者数も1790万人に達し、ワールドシリーズ史上最大の国際視聴者数となった。

　圧倒的な戦力を誇るドジャースの存在は、賛否を呼びながらも、結果としてMLBの世界的な注目度と商業的価値を押し上げる大きな要因となっている。

構成●THE DIGEST編集部

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