ストーブリーグで注目を集めていた村上宗隆が、シカゴ・ホワイトソックス入りを決断した。再建中とも称される球団との２年3400万ドル（約53億円）の契約に、“予想外”との声が上がっている。

　若き日本人スラッガーの新天地決定にシカゴ・カブス専門メデイア『Cubbies Crib』がホワイトソックスと村上の一連の動きについて、「カブスを密かに出し抜く、オフシーズンの思わぬ展開」と報じた。

　同じシカゴを拠点とする両チーム。同メディアは「この契約額は、当初期待されていた長期・大型契約には及ばないものの、今オフシーズンにおけるカブスにとって厳しい現実を裏付ける結果となった」と訴え、その理由を「オフシーズンの約２か月で、ホワイトソックスはカブスよりも多くの金額を費やしている」と説明した。

　同メディアは、村上とともに今オフでホワイトソックスが獲得したアンソニー・ケイ（２年1200万ドル＝約18億円）との契約合計額が「総額4600万ドルに達する」とし、一方のカブスは「静かなオフシーズン」と指摘する。

  　一方で、今オフにカブスが新たに結んだ契約を列挙。「フィル・メイトンと２年1450万ドル（約22億円）、ホビー・ミルナーと１年375万ドル（約5.8億円）、ケイレブ・シールバーと１年450万ドル（約７億円）で契約。さらにタイラー・オースティンを１年125万ドル（約1.9億円）でベンチ要員として加えた」と振り返った。

　4600万ドルのホワイトソックスと、2400万ドルのカブス。この金額差に「もしカブスファンが、新年まであと２週間の時点でホワイトソックスが自分たちより多くの資金を使ったと聞かされたら、『誰かが計算を間違えたのでは』と思うだろう」と悲観した。

　25年シーズンにポストシーズンの地区シリーズまで勝ち上がったカブスより、３年連続の100敗、２年連続でア・リーグ中地区最下位に沈んだホワイトソックスが資金を費やした現実は、カブスメディアにとって大きな衝撃だったようだ。

「カブスは複数のFA獲得に失敗しているが、まだオフシーズンを成功させる道は残っている」

　これからカブスのフロントはどのような動きを見せるのか。

構成●THE DIGEST編集部

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