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まさに規格外なMLBの延長契約ビッグマネーあれこれ。イェリッチの200億円契約でも歴代7位

2020.03.05

超巨額契約を手にしたイェリッチだが、それでもまだまだ上には上が! (C)Getty Images

 3月3日(現地時間)、2018年にナ・リーグMVPを受賞したクリスチャン・イェリッチが、ミルウォーキー・ブルワーズと7年1億9000万ドル(約203億円)で契約延長に合意した。イェリッチにはまだ契約が2年残っており、そこに上乗せした形で総額は9年総額2億1500万ドル(約230億円)となる。

 200億円ともなれば、今季のプロ野球チーム総年俸トップ5を合算したものとほぼ変わらない金額。到底信じがたい数字である。もっとも、今回イェリッチが手にした金額も、メジャリーグ(MLB)の「延長契約」史上では7番目にとどまっており、改めてMLBのビジネス力の凄まじさの一端をうかがえる。

 延長契約額歴代1位はもちろん、昨季開幕前にマイク・トラウトがロサンゼルス・エンジェルスと交わした12年総額4億3000万ドル(約482億円)だ。すでにMVPに3度輝く天才外野手のこの金額は、MLBにとどまらず北米4大スポーツ史上最高契約。唯一無二の"4億ドルプレーヤー"として君臨している。

 2位は、イェリッチとマイアミ・マーリンズでチームメイトだったジャンカルロ・スタントン(現ニューヨーク・ヤンキース)の13年3億2500万ドル。彼ら2人に、マーセル・オズーナ(現アトランタ・ブレーブス)を含めた外野手トリオは球界屈指の実力を誇ったものの、16年にエース、ホゼ・フェルナンデスが急逝したことで全員が散り散りになったのは、やはり切なさを感じざるを得ない。かくいうイェリッチも「彼の死ですべてが変わってしまった」とコメントしている。

 そして、彼ら3人を全員放出したデレク・ジーターCEOも7位にランクイン。2001年開幕前に手にした10年1億8900万ドルは、現在の物価指数に換算すれば3億ドル以上ので、「さすがスーパースター!」と言えるものだ。
 
 延長契約歴代ベスト10は下記リストをご覧いただきたい。この10人のうちMVPを獲得していないのはジーターと3位のノーラン・アレナード(コロラド・ロッキーズ)だけ。彼ら2人も投票3位以内には入っており、空前絶後のビッグマネーを手にするには当然、それに見合った実力が必要ということだ。

【MLB延長契約歴代ベスト10】※所属は契約成立時
1位 マイク・トラウト(エンジェルス) 12年4億3000万ドル
2位 ジャンカルロ・スタントン(マーリンズ) 13年3億2500万ドル
3位 ノーラン・アレナード(ロッキーズ) 8年2億6000万ドル
4位 ミゲル・カブレラ(タイガース) 8年2億4700万ドル
5位 ジョーイ・ボトー(レッズ) 10年2億2500万ドル
6位 クレイトン・カーショウ(ドジャース) 7年2億1500万ドル
7位 クリスチャン・イェリッチ(ブルワーズ) 7年1億9000万ドル
8位 デレク・ジーター(ヤンキース) 10年1億8900万ドル
9位  ジョー・マウアー(ツインズ) 8年1億8400万ドル
10位 ジャスティン・バーランダー(タイガース) 7年1億8000万ドル

構成●SLUGGER編集部

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