カイル・タッカーのスランプは、もはや一時的な低調では片づけられない水準に達している。昨オフに4年2億4000万ドル(約384億円)の大型契約でロサンゼルス・ドジャースに入団した外野手は、8月に打率.195、OPS.603(出塁率.293、長打率.310)という惨憺たる結果に終わった。これはキャリア最悪の月間成績(最低12試合出場)だ。
米誌『Sports Illustrated』のトム・ヴェルドゥッチ記者によると、タッカーが状況を打開しようとスイングの改造に着手した。これまで打撃時にバットを後方に「寝かせる」特徴的な動作を行なってきたが、現在は手をより頭部に近づけてバットを立てて構えるスタイルに変更。しかしより急角度で短いスイングになった結果、球速の変化への対応力が低下し「変更が逆効果になっている」という。
スイング変更の影響か、打球の平均打ち出し角度は3月~7月の18度から8月は21度へ、バットの傾斜も36度から37度へとわずかに上昇した。球種別の打率では、前々年、前年と比較して全種類で低下が見られているが、特に速球(「.277」→「.250」→「.210」)とブレーキングボール(「.300」→「.231」→「.198」)の低下が顕著だ。これはバットを立てて構える選手の典型だとヴェルドゥッチ記者は説く(その他の球種は「.281」→「.276」→「.244」と下降が比較的緩やか)。
また、逆方向への長打が「ほぼ皆無」になっている点にも言及。元々引っ張り傾向の強い打者であったが、直近3シーズンのヒット着弾点の分布を比較すると、逆方向への長打がほとんど消滅している。
さらにヴェルドゥッチ記者が「最も不可解」と綴ったのが、打撃での不振が守備と走塁にまで影響を及ぼしている点だ。MLB全体で見た際のタッカーの部門別パーセンタイルを昨季と比較して見てみると、打撃面で「90」→「27」と苦戦しているほか、走塁で「78」→「49」、守備でも「51」→「5」、そして守備範囲は「25」→「2」と大きく低下している。OAA(平均的な守備選手からどれだけ多くのアウトを上積みできたかの指標)では外野手123人中最下位だ。
解決策として、対左右投手で使い分ける起用法も考えられるが、タッカーは今季右腕よりも左腕の方が打率が良い(対左打率.250、対右打率.219)状況。そのため、「下位打線に置くべき」とヴェルドゥッチ記者は提言した。
フォーム改善という試みも実を結んでいない現在、“打率.228でかつ守備指標でも外野手最下位”という選手に年6000万ドル(約96億円)と多くの出場機会を与えているというのがドジャースの現状と言えるだろう。
構成●THE DIGEST編集部
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スイング変更の影響か、打球の平均打ち出し角度は3月~7月の18度から8月は21度へ、バットの傾斜も36度から37度へとわずかに上昇した。球種別の打率では、前々年、前年と比較して全種類で低下が見られているが、特に速球(「.277」→「.250」→「.210」)とブレーキングボール(「.300」→「.231」→「.198」)の低下が顕著だ。これはバットを立てて構える選手の典型だとヴェルドゥッチ記者は説く(その他の球種は「.281」→「.276」→「.244」と下降が比較的緩やか)。
また、逆方向への長打が「ほぼ皆無」になっている点にも言及。元々引っ張り傾向の強い打者であったが、直近3シーズンのヒット着弾点の分布を比較すると、逆方向への長打がほとんど消滅している。
さらにヴェルドゥッチ記者が「最も不可解」と綴ったのが、打撃での不振が守備と走塁にまで影響を及ぼしている点だ。MLB全体で見た際のタッカーの部門別パーセンタイルを昨季と比較して見てみると、打撃面で「90」→「27」と苦戦しているほか、走塁で「78」→「49」、守備でも「51」→「5」、そして守備範囲は「25」→「2」と大きく低下している。OAA(平均的な守備選手からどれだけ多くのアウトを上積みできたかの指標)では外野手123人中最下位だ。
解決策として、対左右投手で使い分ける起用法も考えられるが、タッカーは今季右腕よりも左腕の方が打率が良い(対左打率.250、対右打率.219)状況。そのため、「下位打線に置くべき」とヴェルドゥッチ記者は提言した。
フォーム改善という試みも実を結んでいない現在、“打率.228でかつ守備指標でも外野手最下位”という選手に年6000万ドル(約96億円)と多くの出場機会を与えているというのがドジャースの現状と言えるだろう。
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