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プロ野球

「世代」で見る楽天の選手層ーー則本・浅村の90年世代が強烈な存在感。岸・牧田の84年世代コンビも復活!

氏原英明

2020.06.30

主砲の浅村(左)とエースの則本(右)の投打の中核はともに90年代生まれだ。浅村のFA加入まではライバルでもあった。写真:金子拓弥(THE DIGEST編集部)、徳原隆元

主砲の浅村(左)とエースの則本(右)の投打の中核はともに90年代生まれだ。浅村のFA加入まではライバルでもあった。写真:金子拓弥(THE DIGEST編集部)、徳原隆元

 チーム作りの基本は競争だ。選手間の競争意識を煽る要素の一つに“年齢”がある。あえて同年齢の選手を揃えて切磋琢磨させることが、チーム強化につながるのだ。

 今回は楽天を見ていこう。

 エースの則本昂大と、主砲の浅村栄斗。投打の軸である2人は同じ1990年生まれだ。2018年オフに浅村がFAで加入した際、会見場に姿を見せた則本がいじる質問をぶつけるなど仲が良い。それに前年までは良きライバルでもあった。また、昨季自己最多の9勝をマークした左腕の辛島航も同学年だ。

 また、クリーンアップを打つ島内宏明と、昨オフF Aで加入した鈴木大地はその1学年上の89年生まれ。2人は11年のドラフト同期生でもある。大学時代からともに名の知られた存在で、ここに正捕手を目指す岡島豪郎を加えた3人は、チームに相乗効果をもたらしてくれるはずだ。

 また、ともに古巣が西武の岸孝之と牧田和久も、84年生まれの同学年コンビを今年復活させることになる。
 
 ただ、こうして名前を並べていくと、移籍組が主力にならざるを得ないところが苦しい。安定的なチームを作るには、若手が切磋琢磨する環境を作っていく必要があるかもしれない。

 そういった視点では、94年世代の伸び悩みがチームとしての痛手と言えるかもしれない。12年ドラフト1位の森雄大と同4位の下妻貴寛、16年2位指名の池田隆英、17年2位の岩見雅樹らがこれにあたる。岩見を除く3人は今季、怪我などもあって育成契約に切り替えられてしまった。もともと育成ドラフトでの入団だった則本佳樹、南要輔も含めて、この世代の躍進が今後のチームを左右するかもしれない。また堀内謙伍、オコエ瑠偉の97年コンビにも期待したいところだ。

取材・文●氏原英明(ベースボールジャーナリスト)

【著者プロフィール】
うじはら・ひであき/1977年生まれ。日本のプロ・アマを取材するベースボールジャーナリスト。『スラッガー』をはじめ、数々のウェブ媒体などでも活躍を続ける。近著に『甲子園という病』(新潮社)、『メジャーをかなえた雄星ノート』(文藝春秋社)では監修を務めた。

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