メジャーリーグは9月下旬に終了し、現在はポストシーズンの激闘が繰り広げられている。ただ残念なことに、今年大活躍したダルビッシュ有が所属するシカゴ・カブス、前田健太のミネソタ・ツインズは連敗でシーズンを終えた。
もっとも、両投手とも素晴らしいシーズンを過ごしたことはご存知の通りで、特に日本人初の最多勝を獲得したダルビッシュは、その年最高の投手に贈られるサイ・ヤング賞の有力候補にも挙げられているほどである。ア・リーグのサイ・ヤング賞は、両リーグ通しての投手三冠に輝いたシェーン・ビーバー(クリーブランド・インディアンス)以外にあり得ないというのが見解の一致するところだが、ナ・リーグは混戦が予想されている。
ダルビッシュに加えて、防御率1.73でタイトルを獲得したトレバー・バウアー(シンシナティ・レッズ)、奪三振王を手にして3年連続の戴冠を狙うジェイコブ・デグロム(ニューヨーク・メッツ)の“三強”というのが大方の見立て。それぞれ投球内容もかなり拮抗しており、投票者が何を重視しているのかによって賞レースの行方は決まることになるだろう。
そうした激戦模様の中、大手メディア『ジ・アスレティック』に所属し、ツイッターのフォロワー数が47万人を超える有名アナリストのキース・ロー氏は、「自身が選ぶ各アウォード投票」においてサイ・ヤング賞1位にダルビッシュを選んでいる。
そもそも、メジャーのアウォード投票は、毎年シーズン初めに全米野球記者協会の支部長全員が各担当を決める。4つの主な賞(MVP、サイ・ヤング賞、新人王、最優秀監督)について、全30球団のフランチャイズごとに2つの投票権が与えられ、持ち回り形式となっている。そして投票権を持った記者は、発表されるまで投票内容(1~5位を誰にしたのか)を明かすことができない決まりだ。
今回、ロー氏は投票権がなかったことから、“堂々と”「自分だったらこう選ぶ」という記事を寄稿できたわけである。そしてやはり、「選手アウォード計6つ(MVP、サイ・ヤング賞、新人王が各リーグ)のうち5つは明快に進むだろう。ナ・リーグのサイ・ヤング賞を除いては」と、やはりこのセクションが揉めることに言及。ロー氏の順位は以下の通りだ。
1位:ダルビッシュ有(シカゴ・カブス)
2位:ジェイコブ・デグロム(ニューヨーク・メッツ)
3位:マックス・フリード(アトランタ・ブレーブス)
4位:コービン・バーンズ(ミルウォーキー・ブルワーズ)
5位:トレバー・バウアー(シンシナティ・レッズ)
ロー氏はまず、「バーンズ(4勝1敗、防御率2.11、59.2投球回)が一年間ローテーションを守っていたら、1位だったかもしれない。また、フリード(7勝0敗、防御率2.25、56.0投球回)も9月に故障しなければ……」と、規定投球回に惜しくも達しなかった2人について紹介。
そして「私のリストの人選に対して反論もあるだろうが」としながら、「ダルビッシュはリーグ1位のfWAR(アウォード投票で重視されている勝利貢献度)を記録し、FIP(奪三振・与四球・被本塁打を基に算出される疑似防御率)はバーンズに次ぐ2位、76.0投球回は3位、奪三振は4位」という総合力の高さを持って、「ダルビッシュが私の投票に値する」と評価したようだ。
もっとも、記事のコメント欄では「なぜバウアーが5位?」という意見が多く寄せられているように、これはあくまでロー氏の考えであって、実際の投票が同じようになることはほぼないだろう。それでも、彼のような人気記者と同じようにダルビッシュを1位にする人は多くいると思われる。この1位票は“幻”ではあるが、アジア人初の快挙達成の可能性は十分にあり得るだろう。
構成●SLUGGER編集部
もっとも、両投手とも素晴らしいシーズンを過ごしたことはご存知の通りで、特に日本人初の最多勝を獲得したダルビッシュは、その年最高の投手に贈られるサイ・ヤング賞の有力候補にも挙げられているほどである。ア・リーグのサイ・ヤング賞は、両リーグ通しての投手三冠に輝いたシェーン・ビーバー(クリーブランド・インディアンス)以外にあり得ないというのが見解の一致するところだが、ナ・リーグは混戦が予想されている。
ダルビッシュに加えて、防御率1.73でタイトルを獲得したトレバー・バウアー(シンシナティ・レッズ)、奪三振王を手にして3年連続の戴冠を狙うジェイコブ・デグロム(ニューヨーク・メッツ)の“三強”というのが大方の見立て。それぞれ投球内容もかなり拮抗しており、投票者が何を重視しているのかによって賞レースの行方は決まることになるだろう。
そうした激戦模様の中、大手メディア『ジ・アスレティック』に所属し、ツイッターのフォロワー数が47万人を超える有名アナリストのキース・ロー氏は、「自身が選ぶ各アウォード投票」においてサイ・ヤング賞1位にダルビッシュを選んでいる。
そもそも、メジャーのアウォード投票は、毎年シーズン初めに全米野球記者協会の支部長全員が各担当を決める。4つの主な賞(MVP、サイ・ヤング賞、新人王、最優秀監督)について、全30球団のフランチャイズごとに2つの投票権が与えられ、持ち回り形式となっている。そして投票権を持った記者は、発表されるまで投票内容(1~5位を誰にしたのか)を明かすことができない決まりだ。
今回、ロー氏は投票権がなかったことから、“堂々と”「自分だったらこう選ぶ」という記事を寄稿できたわけである。そしてやはり、「選手アウォード計6つ(MVP、サイ・ヤング賞、新人王が各リーグ)のうち5つは明快に進むだろう。ナ・リーグのサイ・ヤング賞を除いては」と、やはりこのセクションが揉めることに言及。ロー氏の順位は以下の通りだ。
1位:ダルビッシュ有(シカゴ・カブス)
2位:ジェイコブ・デグロム(ニューヨーク・メッツ)
3位:マックス・フリード(アトランタ・ブレーブス)
4位:コービン・バーンズ(ミルウォーキー・ブルワーズ)
5位:トレバー・バウアー(シンシナティ・レッズ)
ロー氏はまず、「バーンズ(4勝1敗、防御率2.11、59.2投球回)が一年間ローテーションを守っていたら、1位だったかもしれない。また、フリード(7勝0敗、防御率2.25、56.0投球回)も9月に故障しなければ……」と、規定投球回に惜しくも達しなかった2人について紹介。
そして「私のリストの人選に対して反論もあるだろうが」としながら、「ダルビッシュはリーグ1位のfWAR(アウォード投票で重視されている勝利貢献度)を記録し、FIP(奪三振・与四球・被本塁打を基に算出される疑似防御率)はバーンズに次ぐ2位、76.0投球回は3位、奪三振は4位」という総合力の高さを持って、「ダルビッシュが私の投票に値する」と評価したようだ。
もっとも、記事のコメント欄では「なぜバウアーが5位?」という意見が多く寄せられているように、これはあくまでロー氏の考えであって、実際の投票が同じようになることはほぼないだろう。それでも、彼のような人気記者と同じようにダルビッシュを1位にする人は多くいると思われる。この1位票は“幻”ではあるが、アジア人初の快挙達成の可能性は十分にあり得るだろう。
構成●SLUGGER編集部