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MLB

ボンズとクレメンスの“罪”がついに許される日が来る?2021年殿堂入りの“有力候補”に

SLUGGER編集部

2020.11.19

ボンズ(左)もクレメンス(右)も実績は間違いなく殿堂入り級。だが、ステロイド使用疑惑という汚点がそれを妨げている。(C)Getty Images

ボンズ(左)もクレメンス(右)も実績は間違いなく殿堂入り級。だが、ステロイド使用疑惑という汚点がそれを妨げている。(C)Getty Images

 アメリカ野球殿堂が現地時間16日、2021年の殿堂入り投票対象者を発表した。今回は新たに対象となる11人の中に、昨年のデレク・ジーターのような資格1年目での殿堂入りが確実視される目玉選手はいない。引き続き対象となる14人の中で、誰が殿堂入りを果たすかが注目されている。その有力候補の中には、バリー・ボンズとロジャー・クレメンスの名も挙がっている。

 2人は日本でも名の知れた元スーパースターだ。1986年から2007年にかけて、パイレーツとジャイアンツで活躍したボンズは、走攻守三拍子そろった万能外野手として、史上最多7度のMVPに輝いた。01年には現在もシーズン記録となる73本塁打を放ち、現役最終年となった07年には、それまでハンク・アーロンが持っていた通算755本塁打の史上最多記録を塗り替えた。02年には198四球、出塁率.582とこれまたMLB記録を樹立しており、通算OPS(出塁率+長打率)は1.051という驚異の数字。まさにメジャー史上最強選手の一人だ。
 
 一方のクレメンスもボンズと同時期に活躍した大エースで、サイ・ヤング賞受賞は史上最多の7回を数える。剛速球とスプリッターを武器に、レッドソックスやヤンキース、アストロズなどで24シーズンにわたって投げ続け、最多勝4回、最多奪三振5回、最優秀防御率6度と数々のタイトルを獲得。歴代9位の通算354勝、同3位の4672奪三振と史上屈指の実績を誇る。

 彼らはともに07年限りで引退しており、今回は9回目の投票。今年か、もしくは次回の投票で殿堂入りできなければ、対象リストからは外されてしまう。本来なら第1回目の投票で間違いなく殿堂入りしているはずの2人がいまだに足踏みしているのは、現役時代に筋肉増強剤ステロイドを使用していたことが確実視されているためだ。彼らの輝かしいキャリアの一部がドーピングの力を借りたものだったことに対する失望は深く、最初に対象となった13年の投票結果は、ボンズが得票率36.2%、クレメンスが37.6%と、殿堂入りラインの75%を大きく下回った。
 

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