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<2020ベストヒット!>前田健太、シーズン最終戦で日米通算150勝達成!今季6勝1敗、防御率2.70、80奪三振で“準サイ・ヤング”

SLUGGER編集部

2020.12.17

日米通算150勝を達成した前田。失投に悔しさをにじませたが、素晴らし投球だった。(C)Getty Images

日米通算150勝を達成した前田。失投に悔しさをにじませたが、素晴らし投球だった。(C)Getty Images

 2020年のスポーツ界におけるトピックスを『THE DIGEST』のヒット記事で振り返る当企画。今回は、今季からツインズで活躍する前田健太の登場だ。新型コロナウイルスの影響で開幕が遅れ、試合数が少ない中で6勝をあげ、日米通算150勝の快挙を成し遂げた。そんな節目の試合を振り返る。

記事初掲載:2020年9月24日

――◆――◆――

 前田健太が現地時間23日、レギュラーシーズン最終登板となる本拠地で行われたデトロイト・タイガース戦に先発。6回を投げて4安打3失点、無四球9奪三振の好投で今季6勝目を手にした。この白星により、広島時代の97勝、ドジャースでの47勝と合わせて日米通算150勝に到達する記念すべきものになった。

 確かな手ごたえと悔しさが残る最終登板となったかもしれない。前田は初回、先頭にヒットを許して盗塁で二塁まで進まれるが、2回に一塁の捕球エラーで走者を出した以外は5回まで一人のランナーを許さない素晴らしいピッチング。2回は失策を挟んで5者連続三振を奪うなど、完璧に近い投球を披露していた。
 
 しかし6回ノーアウト、9番打者に初回先頭以来となる安打を浴びると、続く打者はレフトの好守で救われたが、2番にも単打を許して1死一二塁のピンチを作る。コーチも集まって迎えるは、元三冠王のミゲル・カブレラ。8月30日の対戦でタイムリーを浴びた黄昏の強打者の2球目、スライダーがまったく曲がらずど真ん中に入ってしまい、打球は瞬く間に左中間へと消える3ランとなった。

 悔しさをにじませる前田。それでも後続から2者連続奪三振を記録して6回を投げ切り、この日は6回94球を投げて3失点、9奪三振のQS(6イニング以上を投げて自責点3以下)を達成。7点の大量援護もあって無事に6勝目を達成し、日米通算150勝も成し遂げたのだった。

 ポストシーズン1番手として期待される右腕の2020レギュラーシーズンはこれにて終了。11先発して6勝1敗、防御率2.70、66.2投球回、80奪三振。現時点で6勝はリーグ4位タイ、80奪三振は6位、防御率2.70は6位という数字が並び、WHIP(1投球回あたりに許した走者数)0.76はメジャートップという堂々たる数字だ。サイ・ヤング賞は確実にシェーン・ビーバー(クリーブランド・インディアンス)が受賞するだろうが、前田も“準サイ・ヤング”としてふさわしいシーズンを終えている。

構成●SLUGGER編集部
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