石井新監督の元、2021年キャンプをスタートさせた楽天。投打でタイトルを獲得した柱が、初日から精力的な動きを見せた。
まずは、移籍初年度となった去年、14勝を挙げ、最多勝に輝いた涌井秀章。「手応え(を確認する)というか。”ピッチング”ではない。傾斜を使いたかった」と、ブルペン捕手を相手に19球。昨年、巨人より移籍の田中貴也捕手がそのボールを受けようと、名乗り出たところ「ごめん、まだそこまで俺が行っていない」と、あくまで傾斜の感覚を確かめることが目的。調整プランをしっかり見据えた初日ブルペンとなった。
毎年のテーマは特に設けていないというが、強いていうなら「けがをしないこと」。今年は田中将大投手がチームに復帰するが「若いときに戦ってきた相手。チームメートになることはすごく嬉しい。(田中に)ついていって、あとは負けないようにできれば」と静かに闘志を燃やしていた。
今年は無観客でのキャンプイン。多くの選手と同様「寂しい面もあります」としながらも「キャンプは自分のことをやる時間。(例年より)さらに集中できる」と、17年目のベテランは自分のなすべきことに全集中する。
打者では、自身初の本塁打王に輝いた浅村栄斗。「スイング量は任されている」という主砲だが、全体練習後には、初日から1時間近くロングティーを敢行。「疲れました。自主トレとは違って、ユニフォームを着るとやはり緊張感があります」と、少し表情を緩めていた。
「石井監督を男にする」。昨年の契約更改でそう明言した浅村は、そのためにやるべき仕事を理解している。
「目標は100打点。そこをクリアすれば(必然的に)チームに貢献できていると思う。まずはそこを目指してやっていきます」
石井監督からは「けがをしないようにしっかり調整してくれ」と信頼を寄せられている。その石井監督とはかつてはチームメートとして戦ってきた。チームと立場は変わったが同じユニフォーム姿で戦うのは8年ぶりとなる。
「違和感しかないですね。ただ、石井監督を男にすると今年は掲げている。ユニフォーム姿を見て、改めて頑張ろうと思いました」
チームを支える打の柱は、その決意をより一層強めていた。
一方、涌井は「最初、光山さん(一軍バッテリーコーチ兼作戦コーチ)だと思った」と、報道陣をクスリとさせた後、率直な思いを呟いた。
「不思議な感じがずっとあります。ずっと一緒にやっている人が監督になってユニフォームを着ている。シーズン中、握手している姿を見たときに、監督と選手として一緒にやっているんだと、改めて感じるのだと思います」
捉え方はそれぞれだか、目指すところはただひとつ。石井監督の元、再び東北の地に勝利を届けるため、ひたすらに自分を磨いていく。
取材・文●岩国誠
【動画】メジャーを震撼させた田中将大の“魔球”! 8年ぶりの日本でも発揮なるか
まずは、移籍初年度となった去年、14勝を挙げ、最多勝に輝いた涌井秀章。「手応え(を確認する)というか。”ピッチング”ではない。傾斜を使いたかった」と、ブルペン捕手を相手に19球。昨年、巨人より移籍の田中貴也捕手がそのボールを受けようと、名乗り出たところ「ごめん、まだそこまで俺が行っていない」と、あくまで傾斜の感覚を確かめることが目的。調整プランをしっかり見据えた初日ブルペンとなった。
毎年のテーマは特に設けていないというが、強いていうなら「けがをしないこと」。今年は田中将大投手がチームに復帰するが「若いときに戦ってきた相手。チームメートになることはすごく嬉しい。(田中に)ついていって、あとは負けないようにできれば」と静かに闘志を燃やしていた。
今年は無観客でのキャンプイン。多くの選手と同様「寂しい面もあります」としながらも「キャンプは自分のことをやる時間。(例年より)さらに集中できる」と、17年目のベテランは自分のなすべきことに全集中する。
打者では、自身初の本塁打王に輝いた浅村栄斗。「スイング量は任されている」という主砲だが、全体練習後には、初日から1時間近くロングティーを敢行。「疲れました。自主トレとは違って、ユニフォームを着るとやはり緊張感があります」と、少し表情を緩めていた。
「石井監督を男にする」。昨年の契約更改でそう明言した浅村は、そのためにやるべき仕事を理解している。
「目標は100打点。そこをクリアすれば(必然的に)チームに貢献できていると思う。まずはそこを目指してやっていきます」
石井監督からは「けがをしないようにしっかり調整してくれ」と信頼を寄せられている。その石井監督とはかつてはチームメートとして戦ってきた。チームと立場は変わったが同じユニフォーム姿で戦うのは8年ぶりとなる。
「違和感しかないですね。ただ、石井監督を男にすると今年は掲げている。ユニフォーム姿を見て、改めて頑張ろうと思いました」
チームを支える打の柱は、その決意をより一層強めていた。
一方、涌井は「最初、光山さん(一軍バッテリーコーチ兼作戦コーチ)だと思った」と、報道陣をクスリとさせた後、率直な思いを呟いた。
「不思議な感じがずっとあります。ずっと一緒にやっている人が監督になってユニフォームを着ている。シーズン中、握手している姿を見たときに、監督と選手として一緒にやっているんだと、改めて感じるのだと思います」
捉え方はそれぞれだか、目指すところはただひとつ。石井監督の元、再び東北の地に勝利を届けるため、ひたすらに自分を磨いていく。
取材・文●岩国誠
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