侍ジャパン

マー君、いざ東京五輪へ!侍ジャパンの理想の投手陣はこれだ〈SLUGGER〉

氏原英明

2021.02.04

田中(左から2番目)のNPB復帰で投手陣は一層豪華さを増した。大野(左)、菅野(右から2番目)、千賀(右)と揃った先発陣は、まさに負ける気がしない顔ぶれだ。(C)THE DIGEST

 ニューヨークヤンキースをFAになっていた田中将大投手が楽天に復帰した。
 1月30日で行われた記者会見は日本のプロ野球ファンを狂喜させる言葉が田中の口から発せられ、キャンプインを前にして、日本の野球界には心地よい風が吹いている。

 その会見の中で、もっとも野球ファンを喜ばせたのが東京五輪への出場意欲、そして、金メダル奪取宣言だ。

 田中は20歳だった2008年に北京五輪に出場。3試合に登板して防御率0.00ながらも屈辱の4位に終わっている。

 東京五輪が1年延期になったタイミングで日本に復帰したことで侍ジャパン入りが可能になり、新たな目標をぶち上げたというわけである。

 田中が代表入りとなれば、楽しみが増える。
 菅野智之がポスティングでのメジャー移籍を断念。球界屈指のエースが国内チームにいることで厚かった投手陣。そこへ田中が加わるのだ。強力なピッチングスタッフが形成されることは間違いない。

 まだ新型コロナウイルスの収束に目処が立ってっていない状況ではあるが、今回は東京五輪の開催を信じて、理想の侍ジャパンのピッチングスタッフを組んでみた。

 先発は3~4人はこの選手をチョイスした。
1田中将大(楽天)
2千賀滉大(ソフトバンク)
3菅野智之(巨人)
4大野雄大(中日)
 
 ケチのつけようがない現在の日本のプロ野球界トップ4と言えるだろう。
 田中はメジャーでの経験もさることながら、短期決戦には強い。ここ1番で負けない投手として決勝戦から逆算したローテーションで組んでいきたい。

 コマンド能力に長けた田中、スピードと変化球の鋭さが持ち味の千賀、多彩な変化球を駆使してバランスの良い菅野、サウスポーから懐に投げ込み圧巻の10完投の大野と特徴が異なっているのもこの4人の先発陣が選択される理由だ。

 決勝戦の先発マウンドに田中がいることを想定し、千賀、菅野、大野と逆算して組めれば、はっきり言って負ける気がしない。

 一方、シーズン中の開催であるため、偏った起用はできない。ローテーションを球数で絞って守っていくという起用を、稲葉篤紀監督は目指すはずだ。

 そうなってくると、試合展開によってはリリーバーをうまく使いこなさなければいけなくなる。第2先発はもちろん、勝利の方程式を作っておく必要がある。2019年のプレミア12ではクローザーに山崎康晃(DeNA)を置いて、山本由伸(オリックス)や甲斐野央(ソフトバンク)などを起用して勝ち切ったが、ここも選定が必要だろう。