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143M特大弾の2日後に161キロ! 大谷翔平の復帰登板は「二刀流で貢献できる希望に」と現地メディアは“合格点”

THE DIGEST編集部

2021.03.07

218日ぶりのマウンドとなった大谷は、その資質の一端を披露して球団もメディア、ファンも安堵させた。(C)Getty Images

 やはり、この男の一挙手一投足を見逃すわけにはいかないということだろう。大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)のことである。

 現地時間3月5日、大谷は昨年8月以来215日ぶりとなる実戦マウンドとして、自身のメジャーデビュー戦の相手でもあったオークランド・アスレティックスとのOP戦に登板した。果たして結果は、1.2回で41球を投げて3安打2四球、1点を失ったものの、5つのアウトはすべて三振。平均96マイル前後(約155キロ)、最速100マイル(約161キロ)と以前のような剛速球を披露しただけでなく、伝家の宝刀スプリッターも切れ味を取り戻したように感じさせた。

 もちろん、すべてがうまくいったわけではない。制球を乱す場面も多く、ワンバウンドになる球やカウントが苦しくなった際の投球には課題を残したのは事実。しかし、トミー・ジョン手術からの復帰となった昨シーズンはその緒戦、そして同じアスレティックス相手に1死も取れずに3安打3四球5失点の大炎上を喫していた。ピッチングの強度も結果も、大きく"進歩"したのは間違いないはずだ。
 
 実際、スポーツ最大手メディアの一つ『ESPN』は大谷の復帰戦を報じた記事で、「制球には問題が見られたが、昨夏の短い(2登板)ピッチング期間よりもはるかにストライクゾーンにボールを集められていた」と評価。そして、ジョー・マッドン監督の「投球フォームも腕の振りも、昨年に比べて格段に良くなった。特にフォームがすごく良くなっていることは、強調してもし切れない」との言葉を紹介し、ピッチングの復調を念押しした。

 そして、今回の復帰マウンドで一定の成果を見せたことを、同サイトは「オオタニが今季、二刀流として貢献し続けられるという、エンジェルスの希望が正当であるように思わせた」として"合格点"を下したのだった。その理由は先に挙げた投球の結果はもちろん、もう一つの"刀"、バッティングも含めてのものである。大谷は登板の2日前、メジャー自己最長となる468フィート(約142.6m)の特大弾を放つなど、再び2本の"刀"が同時に光輝き始めているのだ。

 エンジェルスは2014年を最後にプレーオフから遠ざかっているが、本当の意味で大谷が復活すれば、7年ぶりの大舞台はぐっと近づくのは間違いない。

構成●THE DIGEST編集部

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