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MLB

「俺とオオタニの対戦を想像してくれ!」MLB屈指のスター、ブライス・ハーパーはなぜ東京五輪“電撃参戦”を熱望するのか

THE DIGEST編集部

2021.03.20

米球界屈指の人気と実力を誇るハーパーは大谷との五輪での対決を熱望した。(C)Getty Images

米球界屈指の人気と実力を誇るハーパーは大谷との五輪での対決を熱望した。(C)Getty Images

 今夏開催予定の東京五輪。新型コロナウイルスの感染拡大で1年延期されたが、あえて説明するまでもなく、アスリートにとっては文字通りのビッグイベントだ。

 そのなかでも小さくない注目度を集めているのが、2008年の北京五輪以来3大会ぶりに正式種目となった野球だ。

 開幕に向けて参加国は出揃いつつある。ホスト国である日本はもちろん、韓国、メキシコ、イスラエルが出場を決めており、残り2か国もそれぞれ6月上旬にフロリダ(アメリカ)と台中(台湾)で行なわれる「アメリカ大陸予選」と「最終予選」で決定する。

 アメリカ大陸予選に“本場”の威信をかけて臨むのが、他でもないアメリカだ。彼らは地元での短期予選で、ドミニカ共和国、プエルトリコ、ニカラグア、キューバ、ベネズエラ、カナダ、コロンビアとの熾烈な争いを勝ち抜かなければならない。

 過去2度(1988、2000年)の金メダルに輝くアメリカも、安閑としてはいられない。なにしろNBAと違って五輪へのトッププレーヤー派遣に消極的な姿勢を貫くMLBが、6月の参戦にゴーサインを出すかは不明瞭なままで、いまだチームの基盤も定まっていないからだ。

 しかし、そうした状況でも頼もしい発言をする選手もいる。フィリーズに所属するMLBのカリスマ的スーパースター、ブライス・ハーパーだ。
 
 以前から「オリンピックに関係する試合にはメジャーリーガーを派遣すべきだ」と、東京五輪参戦に意欲的な態度を示してきたハーパーは、現地時間3月19日に地元紙『The Press of Atlantic City』に掲載されたインタビューで、「野球はファンを失っている。だから、彼らが望んでいることを積極的にやらなきゃいけない」と、あらためて東京行きへの熱意を口にした。

「本当に野球を全国規模の人気にしたいなら、オリンピックのような世界的な大舞台で僕らが試合をする必要性がある。自分の国のために選手たちが戦うことはとても素晴らしいことだと思うし、そこに人気のあるメジャーリーガーたちが参戦できるようにする方法を模索しなきゃいけない」

 野球人気の復活のためにも、スター選手が参戦することの意味を痛切に訴えたハーパーは、さらに熱っぽく訴え続けた。

「たとえば、俺や(マイク・)トラウトが、オオタニと世界中が注目するオリンピックの舞台で対戦しているところを想像してみてくれ。それはファンにとっても、そうじゃない人たちにとっても素晴らしい経験や光景になると思うよ」

 いまだスター選手の派遣についてMLBが明確な態度を示していない。その事実を踏まえれば、二刀流で話題を呼ぶエンジェルス大谷翔平の東京五輪参戦も現実的とは言えないだろう。それでも、あえて檜舞台での対決を熱望した2015年MVP。大物メジャーリーガーたちが電撃参加するとなれば、大会は空前の盛り上がりを見せるはずだが、はたして──。

構成●THE DIGEST編集部
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