高校野球

21世紀枠の具志川商が嬉しい初出場初勝利! 明豊と東播磨の壮絶な乱打戦は10回にドラマ【センバツ1回戦】

THE DIGEST編集部

2021.03.22

激しい点の奪い合いとなった明豊と東播磨の一戦は延長戦にまでもつれ込む大熱戦となった。 写真:塚本凛平(THE DIGEST写真部)

 第93回選抜高校野球大会(センバツ)は3月22日、甲子園球場で前日に雨で順延となった1回戦の3試合が開催され、具志川商業(沖縄)、福大大濠(福岡)、明豊(大分)がそれぞれ勝利を飾った。

 21世紀枠で出場した2校による第1試合は、具志川商が序盤から主導権を握った。2回裏に上原守凜(3年)と伊波勢加(3年)の連続タイムリーなど打線がつながって一挙に4点を先取すると、守っては新川俊介(3年)と粟国陸斗(3年)の継投で、終盤以降の八戸西の猛烈な追い上げを何とかかわして、8-3で逃げ切った。

 九州勢同士の対戦となった第2試合は、福大大濠の毛利海大(3年)と大崎の坂本安司(3年)と両エースが立ち上がりからテンポ良く好投。緊張感のある投手戦の様相を呈していく。

 2回表に松尾光気(3年)のタイムリーで2点をもらった福大大濠の左腕・毛利は、力強いストレートと冬場に磨きをかけてきたというチェンジアップを武器に大崎打線に的を絞らせない巧みな投球を披露。7回裏に相手エース、坂本のタイムリーで1点を失ったものの、その後は危なげなく抑え、2-1で福岡の名門が4年ぶりに初戦突破を決めた。
 
 第3試合は初回から両チームが3点を奪い合うなど、序盤から激しいシーソーゲームとなった一戦は、中盤以降も流れが目まぐるしく入れ替わる好勝負となる。

 5-5で迎えた6回裏に明豊は1アウト満塁からの黒木日向(3年)のタイムリースリーベースヒットなどで4点を勝ち越しに成功。一方の東播磨は9回表に鈴木悠仁(3年)のサードゴロの間に三塁ランナーだった高山隼(3年)が好走塁でホームに生還して土壇場で追いついてみせる。

 激しい攻防戦に終止符が打たれたのは延長11回裏だ。ヒットエンドランなどでノーアウト満塁のチャンスを創出した明豊は、相手バッテリーがワイルドピッチをしてしまった間に3塁ランナーがホームを踏み、サヨナラ勝ちを収めた。

■3月20日に行なわれた1回戦の結果■
具志川商(沖縄) 8-3 八戸西(青森)
福大大濠(福岡) 2-1 大崎(長崎)
明豊(大分) 10-9 東播磨(兵庫)

構成●THE DIGEST編集部