第93回選抜高校野球大会（センバツ）は３月23日、甲子園球場で１回戦の３試合が開催され、市和歌山（和歌山）、智弁学園（奈良）、広島新庄（広島）がそれぞれ２回戦進出を決めた。

　第１試合は、スコアボードに０を並べる緊迫した投手戦を展開。市和歌山のエース小園健太（３年）は６回以外毎回走者を背負う投球となったが、得点圏に進まれても速球とスライダーを軸に要所でしっかり抑えるピッチングを披露した。

　そして、０-０で迎えた９回裏、１アウトから平林直（３年）がセンター前ヒットを放ち出塁すると、すぐさま二盗を決めチャンスをつくる。吉見和航（３年）がフォアボールを選び１アウト一二塁とすると、続く亀井新生（３年）がセンター前へ運び劇的な勝利を手にした。

　優勝候補同士の第２試合では、近畿王者・智弁学園（奈良）が２年連続出場の大阪桐蔭（大阪桐蔭）を８-６で破り白星を飾った。

　初回、智弁学園が大阪桐蔭のエース松浦慶斗（３年）のコントロールの乱れをつき４点を先制。６回表に大阪桐蔭が２点を返すも、智弁学園はその裏、ノーアウト一二塁で森田空（３年）のセンター前ヒットと相手エラーで2点を追加。さらに１アウト三塁の場面で相手ピッチャーの失投の隙に１点を加え７－２と突き放す。その後、大阪桐蔭が反撃を見せるも、結局、智弁学園が８-６で逃げ切った。
  　第３試合は、延長12回およそ２時間半にも及ぶ大激闘となった。序盤から広島新庄の花田侑樹（３年）と上田西の山口謙作（３年）両エースの投げ合いで、得点が入らず。８回途中、広島新庄は花田に代え、左腕の秋山恭平（３年）がマウンドに上がるも、落ち着いた投球で上田西の打線を抑える完封リレーを続けた。

　試合が動いたのは、延長12回裏の２アウトの場面。広島新庄の瀬尾秀太（３年）がセンター前ヒットで出塁すると、最後は先発した花田がライトオーバーの２塁打を放ち、ゲームに終止符を打った。

■３月23日に行なわれた１回戦の結果■
市和歌山（和歌山） １-０ 県岐阜商（岐阜）
智弁学園（奈良） ８-６ 大阪桐蔭（大阪）
広島新庄（広島） １[延長12回]０ 上田西（長野）

構成●THE DIGEST編集部

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