高校野球

「力の差がありすぎて野球にならなかった」――大会最多失点で敗北した常総学院・島田監督が試合を振り返る

SLUGGER編集部

2021.03.27

プロでも活躍した島田監督は、昨年亡くなった常総学院の前監督・木内幸男氏の教え子。恩師のためにも不甲斐ない野球を見せたくなかったという。写真:塚本凛平(THE DIGEST写真部)

 第93回選抜高校野球大会8日目。第3試合は常総学院と中京大中京が対戦し、15対5で中京大中京が勝利した。敗戦した常総学院の島田直也監督が試合を振り返った。

「力の差がありすぎて野球にならなかった」

 会見の第一声が、まずこれだった。15失点は現時点で大会最多。10点差をつけられたのも今大会では初だった。その理由については、「課題はとにかく守備」と強調。「無駄なエラーや状況を考えてないプレーが多かった」と厳しい言葉が並んだ。

 また、エース秋本璃空の制球難も課題だった。今日の試合では4回で5四死球。1回戦の敦賀気比戦でも7回で8四死球を与えていた。島田監督は「秋は調子が良かったが、甲子園に来る前の練習試合から制球を乱していた」と不調を認識しており、秋の映像を見ながらイメージを取り戻すよう指導したが間に合わなかったと。「急にあそこまで崩れるとは思わなかった。交代のタイミングについては僕の勉強不足」と悔やんだ。
 
 11安打を重ね、終盤の8回に一挙4得点と反撃を見せた打線についても、「打線は水物。守備でリズムを作っていこうと言っていたのに、できなかったのは反省点」と戒めた。

 この試合での収穫は、全国屈指の投手である中京大中京のエース、畔柳亨丞と対戦できたことだったという。「選手も全国のレベルを肌で感じたと思いますし、夏に向けて必死に取り組むことができると思う」と見通しを語る。2試合をかけて、ベンチ入りしていた18人全員が出場し、甲子園を経験することができた。そのことを糧に、夏の舞台ではリベンジを果たしたい。

構成●SLUGGER編集部

【毎日更新!センバツPHOTO】球児がきらめくセンバツのベストショットを一挙公開!