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「イワセを超えた最高の抑え」オ・スンファンが前人未到の領域へ!韓国メディアが元阪神守護神の“いま”に迫る

THE DIGEST編集部

2021.03.28

阪神での活躍から日本の野球ファンにもなじみ深いオ・スンファン。このベテラン戦士の剛腕はいまだ健在だ。 (C) Getty Images

阪神での活躍から日本の野球ファンにもなじみ深いオ・スンファン。このベテラン戦士の剛腕はいまだ健在だ。 (C) Getty Images

 周囲から“石直球”と呼ばれるほどズシッとキャッチャーミットに収まる重たいストレートは、今も健在なようだ。2014年から約2年間に渡って阪神タイガースに在籍し、その間に2度のセーブ王となるなど不動の守護神を務めあげた韓国代表投手のオ・スンファンである。

 阪神退団後に自身の念願だったメジャーリーグに挑戦し、セントルイス・カージナルスとトロント・ブルージェイズ、コロラド・ロッキーズを渡り歩いた剛腕は、37歳となった19年8月に古巣サムソン・ライオンズに復帰。しかし、同年に過去に海外で違法賭博に関わっていたことが発覚したオ・スンファンは、KBOリーグから72試合の出場停止処分が科されて1年目を棒に振る。

 だが、鮮烈に本格復帰した2020年シーズンは45試合でリーグ5位の18セーブを記録。8月13日の斗山ベアーズ戦では、あの元中日ドラゴンズの岩瀬仁紀が持っていたアジア人最多記録を塗り替える通算408セーブをマークした。

 名実ともにアジア最高のクローザーとなり、ますます意気軒昂なベテランの存在は地元でも小さくない話題だ。韓国のニュースサイト『Yonhap News』は、「KBO通算300セーブの偉業に挑む」と銘打った記事で、オ・スンファンのひととなりをこう振り返っている。

【動画】WBCでも異彩を放ったオ・スンファンの『石直球』! 韓国ファン熱狂のハイライトはこちら
「韓・日・米の通算セーブ数でイワセを超えた男は、“石仏”という愛称が示す通り、どんな時もクレバーだ。アジア最高の抑えという話題が上っても、『異なるリーグで立てた記録には意味がない』としてきた。韓国最高の抑え投手が、日本やアメリカでも通じることを証明したオ・スンファンだったが、どんな時も日米で達成したことは『過去の記録だ』としてきた」

 そんなオ・スンファンには再び大記録達成の期待が懸かっている。残り5セーブでKBOリーグ通算300セーブに到達するのだ。この前人未到の大記録の更新について『Yonhap News』は、「ここまでの偉業を成し得てもなお、新人に劣らぬ意欲を持っている。まだKBOリーグトップクラスの抑え投手なのだ」と期待を込めた。

 日本でも馴染み深く、メジャーでも異彩を放ってきたアジア最高のクラスのクローザーは、“不惑”の40歳を目前に韓国球界で誰も成し得てこなかった記録を達成できるだろうか――。

構成●THE DIGEST編集部
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