今夏に行なわれる東京五輪に向けて、ライバル国も準備に余念がない。

　現地時間３月22日、韓国プロ野球（KBO）は、東京五輪に出場する代表チームの事前登録リストを大韓野球ソフトボール協会（KBSA）に提出。６月に最終メンバー（24人）となる154人の候補選手たちを公表した。

　いずれも実力者が集った。KBO所属136人、海外リーグ所属4人、アマチュア14人の計154人で構成されたリストは、ヤン・ヒョンジョン（レンジャーズ傘下）、チェ・ジマン（レイズ）、キム・ハソン（パドレス）のほか、オ・スンファン（元阪神）、イ・デホ（元オリックス、ソフトバンク）、さらにMLB通算1671安打、218本塁打を放っている大ベテラン、チュ・シンス（SSG）も名を連ねた。

　昨シーズンに高卒新人ながらKBOで13勝を挙げたソ・ヒョンジュン（KT）ら若手も含めても豪華絢爛といった様相を呈した今回の事前登録リストは、韓国メディアでも小さくない話題となっている。

　韓国紙『仁川日報』は、「2008年の北京で金メダルを獲得した、あの栄光の夜を再現するためのチームがスケッチに描かれた」と伝え、全国紙『韓国経済新聞』は、「日本代表の脅威となる」とホスト国撃破に向けて自信を覗かせた。

【動画】メジャーで異彩を放った“石直球”！ オ・スンファンの快投シーンはこちら 「東京五輪出場が不透明だったチュ・シンスも名を連ねた。長くメジャーリーグでプレーしていた彼はアジア大会など国際試合に含まれることがなかったが、状況は変わった。１年間の延期があった間にKBOに戻ってきた大ベテランが代表に帰ってきたのだ。彼の復帰は、金メダルを目指す日本代表チームにとっても障壁となるだろう」

　また、北京五輪にも出場していた元阪神のオ・スンファンの選出について、大邱市を拠点にする『毎日新聞』は、「2008年から時が経ったが、大ベテランは東京に向けた第一関門を突破して踏ん張った」と伝えた。

　1984年のロサンゼルス五輪以来となる金メダル獲得を目指している稲葉ジャパンにとって、粒ぞろいの韓国は間違いなく強敵となりそうだ。

構成●THE DIGEST編集部