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高校野球

【センバツ】東海大相模が10年ぶり3度目の春制覇! 1点を争う好ゲームは9回サヨナラで決着!

THE DIGEST編集部

2021.04.01

エース石田は今大会最後まで1点も許さなかった。写真:塚本凛平(THE DIGEST写真部)

エース石田は今大会最後まで1点も許さなかった。写真:塚本凛平(THE DIGEST写真部)

 春夏通じて初の決勝進出を果たした明豊(大分)、通算4度目の甲子園制覇を誇る東海大相模(神奈川)が頂点を争った『第93回センバツ高校野球』。1年ぶりの春センバツは、序盤から1点を争う好ゲームが展開され、最後に笑ったのは神奈川の名門だった。

 試合を常に動かしたのは、初優勝を目指す明豊だった。初回1死後、2番の阿南心雄がヒットで出塁すると、3番・竹下聖人がヒットエンドランを仕掛けて一塁走者は本塁へ。しかし、東海大相模は見事な中継プレーでこれを阻止する。流れは神奈川の名門に流れたかに思えたが、ここで4番・黒木日向が暴投で進んだ走者を見事に返すレフト前ヒットで明豊が先制。

 その裏、東海大相模は門馬監督の息子・1番、門馬功が出塁。暴投などで三塁まで進むと、3番・小島大河が見事にスクイズを決めて同点に戻す。初回からスコアボードに得点が刻まれる形となったが、勢いは明豊にあった。2回は2死満塁、3回も1死一、二塁とチャンスを作りづける。これは得点にならなかったが、4回1死満塁と三度好機を作り、2番・阿南が犠牲フライに追加点。2~3回を三者凡退に抑えていた太田虎次朗へ貴重な援護点をもたらした。
 
 しかし東海大相模も5回裏、2死後から2本の二塁打で試合を振り出しに戻すと、2死満塁と一気に逆転のチャンス。迎えるは初回スクイズ成功の3番・小島。2球目を完璧に捉えた打球はセンター前に抜けるかと思えたが、明豊・太田が見事な反応でこれをつかんで阻止。2対2のまま試合は後半戦に突入した。

 6回表、明豊が2死一、二塁を作った場面で門馬監督は2試合連続完封中の左腕・石田隼都をマウンドへ。得意のチェンジアップで窮地をしのぐと7回裏、今度は東海大相模が無死一二塁と勝ち越しのチャンス。しかし送りバントの失敗もあって無得点に。ピンチのあとはチャンスあり。8回表には明豊が石田を攻め立てるが、二塁・綛田小瑛が決死のダイブでセンター前に抜けそうな打球を防いで試合は同点のまま9回に突入した。

 9回裏、東海大相模は先頭の8番・深谷謙志郎が意表を突くセーフティバントで出塁。これを石田が犠打で送ると、1番・門馬がこの日2度目の申告敬遠、さらに8回裏に好守を見せた綛田が粘って四球をもぎ取り、1死満塁とサヨナラチャンスを作る。果たして3番・小島がサヨナラ打を放って試合が決着。

 コロナ禍で昨年開かれなかったセンバツは、3対2,9回劇的な決着という至高のゲームとなった。東海大相模は10年ぶりの優勝を果たし、名門復活を改めて印象付けた。

構成●THE DIGEST編集部

 

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