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「世界に違いをもたらせる」MLB初勝利を飾った有原航平にレンジャーズ地元紙も賛辞「アリハラは証明した」

THE DIGEST編集部

2021.04.15

メジャー登板3度目にしてついに初勝利を掴んだ有原。筒香との対決も制したピッチングには賛辞が相次いだ。(C) Getty Images

 ついに大舞台での初白星を掴んだ。

 現地時間4月14日、レンジャーズの有原航平は敵地でのレイズ戦に先発登板。6回途中3安打無失点と好投し、チームも5-1で勝利。嬉しいメジャー初勝利を飾った。

 3度目の正直だった。初回を3者凡退に抑えて、上々の立ち上がりを見せた有原。1点の援護をもらった2回には無死二、三塁のピンチを招いたが、マニュエル・マーゴを左飛、続く筒香嘉智とマイク・ズニーノを連続の空振り三振に仕留めて窮地を切り抜けた。

 中4日でのマウンドながら渡米後最多85球を投げ、昨シーズンのアメリカン・リーグチャンピオンを5奪三振無四球での無失点とほぼ完璧に抑えきった。その好投には指揮官も喜びを爆発させている。

 試合後の会見で「力強い登板だった。コウヘイにとって、この初勝利は非常に大きなことだ」と絶賛したクリス・ウッドワード監督は、多彩な変化球を交えて相手打線を翻弄した有原の投球術に感服した。

「コウヘイの今日の投球は本当に気に入ったし、彼自身もホッとしたはずだ。最初の2回の登板では速球に頼りがちだったが、今日は全体的にストライクゾーンを巧みに使いながら、いろんな球種をうまく組み合わせられていた。日本ではもっと力強い登板を続けていたから、これからシーズンが進むにつれて中4日でのローテーションに慣れていけば、彼はより力強い投球をしてくれると思う」

【動画】筒香から奪三振! 有原のメジャー初白星シーンハイライトはこちら
 28歳の右腕に賛辞を贈るのは地元メディアも同様だ。地元紙『The Dallas Morning News』は、「もう少し慣れれば、世界に違いをもたらせる」と褒めちぎった。

「日本からメジャーリーグに参戦するのは簡単なことではない。新しい土地、新しい言語、新しい野球、新しい敵、新しい日程。全てが違うからだ。しかし、少しでも慣れれば、違いをもたらせるのだ。それをアリハラは証明した。

 この水曜日の2イニング目にアリハラは限りなく近い境遇にあるレイズの日本人打者ツヅゴウと直面したが、ここで彼はロックを解除し、新たなバージョンとなった。4つの異なる変化球と絶妙なコントロールで繰り出した直球で奪った5つの三振は、レンジャーズの勝利を大きく手繰り寄せた」

 日本時代と同様に様々な球種を活かすピッチングで声価を高めた有原。2019年のパ・リーグ最多勝右腕は、ここからさらにギアをあげていく。

構成●THE DIGEST編集部
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