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“リアル二刀流“の大谷翔平に新たな二つ名。ロイヤルズ戦の“快速”内野安打に「スピード狂のDH」と米メディア驚愕

THE DIGEST編集部

2021.04.16

開幕から投打で存在感を示す大谷への期待は高まる一方だ。(C)Getty Images

 ロサンゼルス・エンジェルス加入から4年目の今シーズン、大谷翔平は序盤から投打で圧巻の活躍を披露し続け、目の肥えた本場のファンを日々驚かせている。

 "リアル二刀流"を実現させ、投では自己最速となる101.1マイル(約162.7キロ)を記録し、打では130メートル超の特大ホームランを次々に放ち、また打球初速119マイル(約191.5キロ)を計測した二塁打で見る者の度肝を抜いた。

 超人ぶりを発揮する26歳に、米国のスポーツ誌『Sports Illustrated』は「大谷の神話が再び現実のものと証明されようとしている」と報じ、彼への大きな期待を綴っている。

 同メディアは昨季の大谷について、「良い野球選手」と評価するも、この誉め言葉には失望感が含まれていた。古い常識を覆すことを期待したにもかかわらず、投手としては2試合の登板に終わっていたからだ。

 現代では不可能と思われた「二刀流」によって日本で伝説を創った大谷は、米国で疑いの目を向けられながらも、2018年のデビューイヤーにアメリカン・リーグ新人王を受賞する活躍。しかし、その後のトミー・ジョン手術で投手としての歩みは停滞した。
 
 そして迎えた今季は、開幕から二刀流として大きな存在感を放っている。注目すべきは、投打だけでなく、スプリントスピードランキング(1秒あたりの走塁距離)で8位につけるなど、走力の高さも発揮したことだ。一塁まで秒速29.5フィートで走ったロイヤルズ戦の内野安打を受けて「スピード狂のDH」と大谷を称した同メディアは、「そして投手でもある」と付け加えた。

 今や「メジャーの広告塔」となっている大谷を「ホームから一塁まで最も速く走る選手のひとりとなり、時速101マイルでボールを投げ、119マイルで打ち返す」と称賛する同メディアだが、今季がこのままスムーズに進むことはないと予想している。マメで登板を回避せざるを得なかったり、ブルペンでの投球で二刀流の"脆さ"が感じられたのがその理由だ。

 それでも、「大谷は並外れた選手であり、彼の才能からは今でも神話を感じることができる。そして同時に、それはリアルなものであることが証明される」として、記事は締められている。

 大谷の快進撃に感銘を受けながらも、同時に「二刀流がいつまで続くか」という思いを抱く者は少なくないだろう。常識を覆してきた男は、これらの疑問を吹き飛ばすプレーを披露し、「神話」を継続させることができるだろうか。

構成●THE DIGEST編集部

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