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「オオタニは価値が高すぎる!」エンジェルス専門メディアは大谷翔平の先発回避を支持「彼はローテーションの救世主じゃない」

THE DIGEST編集部

2021.05.03

エルボーガードの上からとはいえ、150キロのストレートをぶつけられて苦悶の表情を浮かべる大谷。(C)Getty Images

エルボーガードの上からとはいえ、150キロのストレートをぶつけられて苦悶の表情を浮かべる大谷。(C)Getty Images

「うぉっ……」。大谷翔平の叫び声が、敵地セーフコ・フィールドに響き渡った。

 現地時間5月2日、シアトル・マリナーズ戦に「2番・DH」で先発したロサンゼルス・エンジェルスの大谷。その初回に巡ってきた第1打席だった。リナーズ先発のジュスタス・シェフィールドが投じた4球目、93.4マイル(約150キロ)のフォーシームが右肘に直撃したのだ。

 絶叫してうずくまった背番号17は、痛みを堪えながら立ち上がると、プレーを続行。直後に連続盗塁を決めて3塁まで進んだが、塁上では何度も右腕を振ったり、左手で押したりして状態を確かめていた。

 大谷は最終的にゲームセットまでプレーし続けたが、指揮官のジョー・マッドンが「ショウヘイは痛みを感じている」と語るなど、翌日の先発登板に向けて不安の残る状況となった。

 今季4度目の登板に向けて機運が高まっていたなかでのアクシデントには、専門メディアも不安を募らせる。エンジェルスをこよなく愛する『HALO HANG OUT』は、「まだ明日投げられるか判断するのは早い」と語ったマッドン監督の見解を伝えたうえで、「今のオオタニはエンジェルスにとって価値が高すぎる。今、リスクを犯すべきではない」と記した。

「デッドボールを受けた後もオオタニがプレーをし続けられたのは、不幸中の幸いだ。それが長期的な怪我や肘に支障をきたすものではなかったからだ。しかし、以前にデッドボールを受けたマイク・トラウトが強制的に休養させられたように、オオタニも現時点でリスクを犯すべきではない。

 彼はここ2年で大きな怪我を負った選手だ。先発投手として2018年からわずかに5度の先発機会(そのうち今シーズンが3度)しかない。それだけに今オオタニにとって最も重要なのは、ハイレベルなピッチングをするためにより快適な状況を保つことにある」

【動画】思わず絶叫…150キロの速球を肘に受けた大谷翔平のデッドボールシーン
 さらに「オオタニに圧力をかける必要はない」とも強調した同メディアは、こう続けている。

「今後のチームを考えても、今の彼を先発ローテーションの救世主に据えるべきではない。エンジェルスにはメジャー2年目のグリフィン・キャニングを除いて経験豊富な投手陣が揃っている。オオタニを162試合も出場させ、勝負所で投手として起用するためにも、今は負荷をかける理由はない」

 最後に「もちろん明日のマウンドに立てるなら最高だ。彼の放つエキサイティングな空気はチームを変える」と期待も込めた同メディア。マッドン監督は「明朝にどれだけ痛みが残っているかで判断する」と語るにとどめたが、はたして登板はあるか――。

構成●THE DIGEST編集部
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