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大谷翔平、白星ならずもMLB最多本塁打打線に6回1失点9Kと好投! 史上初の“珍記録”も樹立

THE DIGEST編集部

2021.06.24

気温が30度近くまで上昇する環境の中、術後最多投球を投げてQSをクリアした。(C)Getty Images

 雄叫びを上げ、最後はすべてを振り絞った形だ。

 ロサンゼルス・エンジェルスの大谷翔平は現地時間6月23日、本拠地で行われたサンフランシスコ・ジャイアンツ戦に「2番・投手」で先発出場。打席では3打数無安打2三振に終わるも、投げては6回6安打1失点、2四球9三振の好投を見せてマウンドを降りた。1対1で降板したため、今季4勝目はならなかった。

 史上初となる、ナ・リーグだけDHの一方でア・リーグは採用しないという、珍記録で幕を開けた一戦。"当事者"の大谷は、前日までに両リーグ最多109本塁打を放っている強力ジャイアンツ打線との顔合わせとなった。

 初回、1死からヒット&四球でいきなりピンチを背負うも無失点に切り抜けると、2回は3つのアウトをすべて三振で奪う上々の立ち上がり。しかし、3~4回も1本ずつ安打を許すなど、その投球は決して万全とは言えなかった。

 その中で両軍無得点で迎えた5回、1番のマイク・ヤストレムスキーにカッターを捉えられて先制点を許してしまう。さらに続くアレックス・ディッカーソンには、大谷自身初となる3安打目を浴び、後続にも四球を出して1死一、二塁とピンチが拡大した。
 
 しかし、ここで崩れないのが大谷だ。98.7マイル(155.8キロ)の4シームで空振り三振、続く打者にはスプリッターで3球三振で窮地を脱したのだった。

 すると、沈黙していたエンジェルス打線もその裏、1番のルイス・レンフィーフォが同点アーチを放って試合を振り出しに戻す。そして大谷は6回のマウンドに上がると、トミー・ジョン手術後最多となる105球を投げてこの日初の三者凡退に抑え、最後は雄叫びを上げて降板したのだった。

 6回1失点9奪三振と力投したピッチングに対し、打席では大谷と同じスプリッターを決め球とするケビン・ゴーズマンの前に無安打2三振と沈黙。気温も30度まで上がる苦しい環境、そしてこれまでの蓄積疲労が溜まったのか、やや精彩を欠いていた。明日は試合がないオフ、しっかり休養して再びその輝きを取り戻せるか注目だ。

構成●THE DIGEST編集部

【動画】大谷、最強ジャイアンツから9三振の力投ハイライト!
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