衝撃の一撃が飛び出した。

　現地時間６月28日、ロサンゼルス・エンジェルスの大谷翔平は、敵地で行なわれたニューヨーク・ヤンキース戦に「２番・DH」で先発出場。初回の第１打席に、今季26号となるソロアーチを放った。
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　目の肥えたヤンキース・ファンたちも思わず息を吞む一発だった。初回の１死無塁で相手先発のマイケル・キングと対峙した背番号17は、フルカウントからインローに投じられた80.3マイルの（約129.2キロ）のカーブをフルスイング。初速117.2マイル（約188.6キロ）で飛んでいった打球は、ライトスタンドにあっという間に着弾した。

　１位のブラディミール・ゲレーロJr.（トロント・ブルージェイズ）に並ぶメジャートップタイの26号は、今月11本目であり、月間MVPも手繰り寄せるホームランとなった。

　ルーキーイヤーの2018年以来となるヤンキース・スタジアムでの圧巻の活躍ぶりは、大きな話題となっている。そのなかで「ショウヘイ・オオタニがMVPだ！」と自身のツイッターで訴えたのは、NFL界のスーパースターであるJJ・ワットだ。
  　過去にも大谷に賛辞を送っていたスーパーアスリートは、こうも続けている。

「マジな質問だ。MVPを巡る議論で、いまのオオタニと他の選手たちを比べられるか？ 彼は打席とマウンドで文字通り支配的だ。他の選手たちはそれを試みることすらないし、ましてや成功もできないだろう。これこそ彼が『最も価値がある』（Most Valuable）と言える定義だ」

　ワットの発言は決して的外れではない。この６月に大谷が示した“価値”は凄まじいのだ。投打のWAR（打撃、走塁、守備、投球を総合的に評価して選手の貢献度を表す指標）は、それぞれ2.0以上（投手：2.6、打者：3.1）にまで上昇。これは歴代でもベーブ・ルースやドン・ニューカムら４人しか達成していなかった快挙だ。

　このまま突き進めば、日本人では2001年のイチロー以来となるシーズンMVPの大偉業も見えてくるだけに、今後の活躍からはますます目が離せない。

構成●THE DIGEST編集部
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