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MLB

「MLBは救世主を求めている」米紙が球界復権の ”救世主 ”に大谷翔平を指名!「ベーブのような二刀流選手が必要」

THE DIGEST編集部

2021.07.23

前人未踏の領域を歩み続ける大谷の活躍は、MLB全体にとっても非常に価値が高いものだ。(C)Getty Images

前人未踏の領域を歩み続ける大谷の活躍は、MLB全体にとっても非常に価値が高いものだ。(C)Getty Images

 およそ100年前のスーパースターと同じ役割が、大谷翔平には期待されているようだ。

 ロサンゼルス・エンジェルスに所属する大谷の2021シーズンは、ここまで極めて素晴らしいものになっている。怪我再発の懸念や二刀流への疑念をものともせず、投げては14先発で4勝をあげ、防御率は3.21を記録。打っては打率.274、74打点、34本塁打で、ホームランランキングでは2位のウラジミール・ゲレーロ・ジュニア(トロント・ブルージェイズ)に2本の差をつけ、首位に君臨している。本塁打王、さらにはシーズンMVPの最有力候補のひとりだ。

【動画】本塁打争いで首位激走中!大谷翔平が放った34号衝撃アーチをチェック

 新たなスターの誕生には、本場アメリカも歓迎ムードだ。コロラド州の新聞『Aspen Daily News』は、窮地に現れた「救世主」としての大谷の一面を伝えている。

 同記事は、「野球がおかしくなっている」と綴り、昨今の球界は魅力を失っていると分析する。

 原因の1つ目に挙げたのが、過剰なほどに投手優位の状況が生まれていることだ。今季から抜き打ちチェックが導入された不正物質の使用や、トレーニングの改善等で実現した投手の競技力の急激な向上により、野球は「退屈に」なってきているという。
 
 2つ目に挙げたのは試合の長時間化で、同記事によれば、1974年には2時間25分だった平均試合時間は年々のび、昨季は3時間6分で28%増、今季は3時間10分に達しているのだそうだ。

「ここ数十年は見なかった形で投手が打者を支配するので、優れたゲームの数々はひどく退屈だ。この退屈に、試合がかつてより長くなっているという事実を合わせると、その結果は、見ていられないほどひどい、ということになる」

 同記事はこの現状を、1919年のブラックソックス事件後の状況と対比する。この事件はワールドシリーズでの賭博がらみの八百長疑惑で、球界の信頼を地に落とした。そしてこのときに救世主となったのが、元祖二刀流のベーブ・ルースだった。

「彼は楽しそうにプレーし、球界がブラックソックス事件を過去のものとすることに貢献した。もしMLBが、野球がつまらなくなるような投手の不正を許すことへの不信感を過去のものとするつもりなら、ベーブのようなもう一人の二刀流が、ゲームに喜びを取り戻すことが必要かもしれない。私はオオタニを応援する。なぜなら、MLBが救世主を求めているからだ」

 米メディア『Star Tribune』によれば、大谷のおかげでエンゼルスのビジターゲームのチケット売上は増加しており、さらにグッズ販売においても、オールスターグッズ総売上の28%を大谷のものが占めるなど、売れ行きはトップクラスだという。MLBの舞台で通用するかどうかが議論される段階はとうに通り越して、MLBを引っ張り、頼られる存在となった大谷。あらゆる方面からの期待の眼差しが、現代の二刀流スターにも注がれているようだ。

構成●THE DIGEST編集部

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