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「三冠王=ゲレーロJr.のMVP?」MLB公式の専門家たちが徹底討論! 大谷翔平は「“満場一致”から“楽勝”になっただけ」

THE DIGEST編集部

2021.09.19

ア・リーグで快進撃を続ける大谷(左)とゲレーロJr.(右)。白熱のMVP争いについてMLB公式が徹底討論している。(C)Getty Images

 シーズン終盤戦に入り、やや失速気味の大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)。ここ数週間はブラディミール・ゲレーロJr.(トロント・ブルージェイズ)の好調もあり、確実と目されていた今季のアメリカン・リーグMVPを巡る争いも、意見が割れ始めている。

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 白熱する議論はMLB公式サイトでも交わされている。現地時間9月18日、『MLB.com』は、「三冠=ブラッドJr.のMVPか?」と銘打った特集記事を掲載。同メディアは「ゲレーロJr.がア・リーグ三冠王を達成したら、自動的にMVPとなるか?それとも、オオタニのMVPは間違いないのか?」というテーマで切り込んでいる。

 記事内ではまず、同サイトのアナリストを務めるマイク・ペトリエロ氏が、「(ゲレーロJr.が三冠王になっても)変わらない」との結論を提示。「三冠王は1920年以降、10人の選手で12回達成している。オオタニの偉大さをどのように定義したとしても、このような選手はそれほどいないだろう」と大谷の受賞に太鼓判を押した。

 これに続いて「MVPは記憶に残るような大きな偉業が重要だと思う」と語ったのは、データ分析を担当するデビッド・アドラー氏だ。「10年後にシーズンを振り返ったとき、どの選手が話題になるだろうか?」と付け加えると、「オオタニの今季はMLB史上唯一のそういったシーズンだ」と断言した。
 
 一方、ゲレーロJr.を推す声も少なくない。マーク・ファインサンド記者は「いつも、MVPは優勝候補から取るものと考えている」といい、ゲレーロJr.の受賞を予測。「オオタニは何か月も当確のように思われていたが、ブラッドがそれを面白くしているのは確かだ」と現状のレース展開を分析している。

 続けざまにファインサンド記者は「オオタニがMVPを受賞しても異論はない」としながら「ブラッディが投手ではないからといって、自動的に除外されるべきではない」と強調。これを受けて記事の最後にはペトリエロ氏が、「ここ数週間で唯一変わったのは、オオタニの受賞が"満場一致"から"楽勝"になったというだけだ」と締めくくった。

 史上稀に見るエキサイティングな展開のア・リーグMVP争い。はたしてメジャー最高の栄冠をつかみ取るのは誰になるのか。残すところ約2週間のパフォーマンスに世界が注目している。

構成●THE DIGEST編集部

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