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「悪い一塁手だ!」ゴールドグラブ受賞の元DeNAのグリエルに米メディアが辛辣評価も「平均的なパワーより劣る」

THE DIGEST編集部

2021.11.09

現地時間11月7日に発表された「ゴールデングラブ賞」に選出されたグリエル。(C)Getty Images

 現地時間11月7日、ユリ・グリエル(ヒューストン・アストロズ)が一塁手では史上最高齢(37歳)のア・リーグの「ゴールドグラブ賞」に輝いた。2014年に横浜DeNAベイスターズで助っ人として活躍した男の快挙は、日本の野球ファンの間でも小さくない話題となった。

 今季は打率.319自身初の首位打者を獲得。15本塁打、81打点を記録し、チームのワールドシリーズ進出に大きく貢献したグリエル。現地時間11月4日には、球団オプションで年俸800万ドル(約9億1千万円)の1年再契約を締結した。この専門メディア『FAN SIDED』は、「アストロズはためらわずに契約を交わした。後から考えるとチームにとってお得な契約だった」と伝えている。

 だが、グリエルに関して懐疑的な声があるのも事実だ。2017年のワールドシリーズで行なったとされるサイン盗み疑惑の問題はいまだに根深く、とりわけ中心人物とみられるグリエルには厳しい目が向けられている。

 ゆえに同メディアは、『The athletic』のキース・ロー記者の言葉を引用し、「彼の忍耐力が今後も続くことに期待して1年間の再契約は交わされたが、悪い一塁手だ」「一塁手やDHの平均的なパワーより劣る」と辛辣な評価も記している。
 
 たしかに指摘通りではある。しかし、パワーは劣るとはいえ、今季は15発を放ち、出塁率.383(リーグ2位)、169安打(リーグ8位タイ)、犠飛12(リーグ1位タイ)と存在感を示した。その部分に関して『FAN SIDED』は、「適時打を提供するクラッチだった」と称賛してはいる。

 そして打撃以上に好守備が光り、捕殺とTZR(守備防御点)でリーグトップ、刺殺3位、守備率は4位、併殺では5位と安定した数字を見せた。そんな37歳に同メディアは「内野で非常に多くのプレーを見せた」と称えている。

 とにもかくにもアストロズ残留が決まったグリエル。38歳となる来シーズンも、クリーンなプレーと勝負強さで周囲の雑音を払いのける活躍に期待したい。

構成●THE DIGEST編集部

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