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鈴木誠也の獲得レースにドジャースとマーリンズが参戦⁉ 米メディアが両軍の思惑を考察

THE DIGEST編集部

2021.11.10

鈴木に関心を寄せるメジャー球団は多いが、果たして本人はどんな決断を下すのだろうか。(C)THE DIGEST

 MLBが公式に鈴木誠也(広島)のポスティングでのメジャー移籍を発表して以降、連日のように「セイヤ・スズキ」の名前が米メディアを賑わせている。

 すでにシカゴ・カブス、ニューヨーク・ヤンキース、カンザスシティ・ロイヤルズ、テキサス・レンジャーズ、ニューヨーク・メッツなど複数の球団名が挙がっており、その数は日々増え続けている。

 そして今回、"移籍候補"に加わったのが、ナ・リーグの優勝決定シリーズで敗れたロサンゼルス・ドジャースとナ・リーグ東地区でギリギリ最下位を免れたマイアミ・マーリンズである。

 ドジャースはすでにAJ・ポロック、コディ・ベリンジャー、ムーキー・ベッツの3人のハイパフォーマーの外野手を擁しているのにもかかわらず、パワー、スピード、規律性、バットコントロールを兼ね備えた鈴木に熱い視線を向けている。

 米専門メディア『FAN SIDED』のマイク・ルチアーノ記者は「ドジャースはこれまで、国際的なフリーエージェントにお金をかけることを躊躇してきたが、もし彼を獲得し、ナショナル・リーグのライバルへの流出を防ぐことができれば、今後数年間のポストシーズンレースに大きな影響を与えることになるだろう」と述べている。
 
 一方、マーリンズは低迷脱出のためにロースターの調整が求められている。昨年7月に球界屈指の外野手スターリング・マルテとの契約延長交渉で折り合いがつかず、彼をオークランド・アスレチックスにトレードしたため、鈴木に目を留めた。マーリーンズのコミュニティサイト『Fish Stripes』でヘクター・ロドリゲス記者は「最近のスズキのハイライトを見て、私は彼がマーリンズにとって素晴らしい存在になると感じた」と述べている。

 鈴木は今季132試合に出場し、打率.317で2019年以来2度目となる首位打者に輝いた。2016年から6年連続打率3割・ホームラン25本という、王貞治、落合博満に次ぐ史上3人目となる大記録も樹立し、球史を塗り替えた。さらに出塁率.433で最高出塁率のタイトルも獲得。38本塁打、87打点、長打率.643と軒並みハイスタッツを叩き出している。

 早くもメジャー各球団からのラブコールが相次いでいる鈴木。すでに手続きが始まっている今年のポスティング申請期間は12月5日までとなるが、果たしてどのような決断が下されるのか。今オフのトップの話題になることは確実であり、今後ますます注目を浴びることは必至であろう。

構成●THE DIGEST編集部

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