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大谷翔平の新たな仲間・シンダーガードってどんな選手? 平均159キロを投げる“雷神ソー”は高校時代は“陰キャ”!? <SLUGGER>

SLUGGER編集部

2021.11.18

球界を代表する豪腕2人が来季同じチームに。大谷の新チームメイト、シンダーガード(左)とは何者なのだろうか。(C)Getty Images

 ストーブリーグに突入したメジャーリーグ。大谷翔平が所属するエンジェルスは現地時間11月16日、最大の補強ポイントである先発投手陣に、メッツからFAとなっていたノア・シンダーガードを1年2100万ドル(約23億9750万円)で迎え入れた。補強の是非はともかく、シンダーガードという投手は非常に"魅力的"な選手である。 

 ノーラン・ライアンやロジャー・クレメンスといった球史に残る豪腕を数多く輩出してきたテキサス州出身のシンダーガードの最大の武器は速球だ。198センチ、109キロの堂々たる体躯を誇り、2010年にメッツでメジャーデビューを果たすと、1年目からリーグ優勝に貢献。新人王投票4位に入る活躍を見せた。

 ニックネームは"ソー"。由来はもちろん、MARVELのスーパーヒーロー『マイティ・ソー』にある。確かに、屈強な肉体を誇り、金髪のロングヘアをなびかせながら剛速球を連発する姿は、ハリウッドスターのクリス・ヘムズワース演じる映画の主人公に瓜二つ。そうした見た目もあいまって、シンダーガードは瞬く間にニューヨークの人気者となった。

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 16年、シンダーガードはMLB先発トップとなる平均球速98.8マイル(約159キロ)の4シームを武器に14勝、リーグ3位の防御率2.60をマークして球宴選出と大ブレイク。この年は100マイル(約161キロ)以上も208球を計測し、まさに"雷神"と呼ぶにふさわしい存在感を見せた。翌年は故障でほぼ投げられなかったが、大谷がメジャー移籍した18年は衝撃的な"二刀流"を披露する。 
 
 5月2日のレッズ戦、シンダーガードは3回に自身のホームランで先制点を挙げると、4安打無失点、10奪三振で完封勝ち。メジャー36年ぶりとなる「投手自らが本塁打を放ち、1対0の完封試合」を達成した。

 この年も13勝+3本塁打、翌19年も2年連続2ケタ勝利と順調にキャリアを積んでいたのだが、豪腕投手の宿命か、トミー・ジョン手術を受けて昨季は全休、今季も10月に2イニングを投げたのみでFAを迎えたのだった。 

 高校時代から圧倒的なスピードボールを誇り、100マイル右腕、トミー・ジョン手術経験者、バッティングも好む。大谷とは共通点が多く、球界を代表するファイヤーボーラーが来シーズン、同じユニホームを着るのはかなり楽しみなことに間違いはない。 

 しかしこの両者、似ていないところが2つある。まずひとつは、シンダーガードはSNSをこよなく愛するという点だ。『ノアのブッククラブ』と称して自分が読んでいる本を紹介したり、ファンとの交流にも積極的。FAになった直後は、ある記者がメッツの内情についてツイートしたところ、「教えてくれてありがとう」とGIFでメッセージを送っていた。

 もう一つが、「過去の体型」だ。メジャーデビューした15年、シンダーガードの高校時代のアルバム写真が出回った。そこに映っていた姿は、眼鏡をかけた太っちょの、言葉は悪いが"陰キャ風のヲタク"、アメリカ的に言えば"ナード"。金髪ロングヘアのマッチョマンとは対極の姿だった。 実際、当時は体型をからかわれることもあったという。

 投球スタイルもキャラクターも魅力的な個性派は、エンジェルスの救世主となるのか。来季は大谷とシンダーガード、"超大型剛球右腕"2人の揃い踏みに期待したい。

構成●SLUGGER編集部 

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