2021年のスポーツ界における印象的な出来事を『THE DIGEST』のヒット記事で振り返る当企画。今回は、試合中に故意死球を受けた大谷翔平をピックアップ。フラストレーションを爆発させてもおかしくない場面でのまさかの対応に韓国メディアも驚きを隠せなかった。
記事初掲載:2021年9月18日
――◆――◆――
当代屈指のスラッガーが標的となった。話題となったのは、現地時間9月17日に行なわれたシカゴ・ホワイトソックス戦の最終回、ロサンゼルス・エンジェルスの大谷翔平が迎えた第5打席だ。
【動画】まるで仏! ホワイトソックス選手の肩をモミモミした大谷翔平の笑顔シーン
2死無塁でマウンドに立ったホワイトソックスの速球派右腕、マイク・ライトJr.は、明らかにボールが荒れていた。初球こそファウルでストライクを奪ったが、2球目に大谷の身体スレスレのボールを投げ込むと、3球目はワンバウンド。そして4球目に投じた90.4マイル(約145.5キロ)の4シームが大谷の右ふくらはぎに直撃した。
試合後のジョー・マッドン監督(エンジェルス)の言葉を借りれば、相手は「間違いなく狙っていた」。というのも、この試合でホワイトソックスの主砲ホゼ・アブレイユがエンジェルスの投手から死球を受けていたため、報復の可能性があったからだ。
結局、故意死球と判断した審判はライトJr.を退場処分に。さらに猛然と抗議したトニー・ラルーサ監督も退席とした。
球場全体が騒然となった大谷への死球シーンは海外でも紹介されている。かつてライトJr.がプレーしていた韓国のポータルサイト『OSEN』は、「我々にもお馴染みの投手がオオタニにビーンボールを当てた。明言はされていないが、意図は明確だった」とレポートした。
一方で“被害者”となった大谷の振る舞いもクローズアップされている。韓国の日刊紙『朝鮮日報』は、死球後に笑顔を浮かべながらホワイトソックスの一塁手ギャビン・シーツと談笑する姿を「彼は仏か」と驚きをもって伝えた。
「当事者であるはずのオオタニは、まるで自分が物議を醸している故意死球の論争とは、無関係であるかのような素振りを見せた。ボールに当たった後、彼はホワイトソックスのギャビン・シーツと笑って言葉を交わしたのだ。両指揮官が苛立ちを募らせたビーンボールにも微笑みで応え、オオタニはファンを驚かせた」
ここ最近の打撃不振を考えれば、フラストレーションを爆発させてもおかしくない場面だ。そんななかでも、海外メディアに「仏」を引き合いに出させるほどの余裕を垣間見せた。そのあたりが、大谷が世界中のファンを虜にする所以かもしれない。
構成●THE DIGEST編集部
【PHOTO】世界が驚嘆する偉才・大谷翔平のキャリアを厳選ショットで一挙公開!花巻東、日ハム、エンジェルスでの活躍を振り返る
記事初掲載:2021年9月18日
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当代屈指のスラッガーが標的となった。話題となったのは、現地時間9月17日に行なわれたシカゴ・ホワイトソックス戦の最終回、ロサンゼルス・エンジェルスの大谷翔平が迎えた第5打席だ。
【動画】まるで仏! ホワイトソックス選手の肩をモミモミした大谷翔平の笑顔シーン
2死無塁でマウンドに立ったホワイトソックスの速球派右腕、マイク・ライトJr.は、明らかにボールが荒れていた。初球こそファウルでストライクを奪ったが、2球目に大谷の身体スレスレのボールを投げ込むと、3球目はワンバウンド。そして4球目に投じた90.4マイル(約145.5キロ)の4シームが大谷の右ふくらはぎに直撃した。
試合後のジョー・マッドン監督(エンジェルス)の言葉を借りれば、相手は「間違いなく狙っていた」。というのも、この試合でホワイトソックスの主砲ホゼ・アブレイユがエンジェルスの投手から死球を受けていたため、報復の可能性があったからだ。
結局、故意死球と判断した審判はライトJr.を退場処分に。さらに猛然と抗議したトニー・ラルーサ監督も退席とした。
球場全体が騒然となった大谷への死球シーンは海外でも紹介されている。かつてライトJr.がプレーしていた韓国のポータルサイト『OSEN』は、「我々にもお馴染みの投手がオオタニにビーンボールを当てた。明言はされていないが、意図は明確だった」とレポートした。
一方で“被害者”となった大谷の振る舞いもクローズアップされている。韓国の日刊紙『朝鮮日報』は、死球後に笑顔を浮かべながらホワイトソックスの一塁手ギャビン・シーツと談笑する姿を「彼は仏か」と驚きをもって伝えた。
「当事者であるはずのオオタニは、まるで自分が物議を醸している故意死球の論争とは、無関係であるかのような素振りを見せた。ボールに当たった後、彼はホワイトソックスのギャビン・シーツと笑って言葉を交わしたのだ。両指揮官が苛立ちを募らせたビーンボールにも微笑みで応え、オオタニはファンを驚かせた」
ここ最近の打撃不振を考えれば、フラストレーションを爆発させてもおかしくない場面だ。そんななかでも、海外メディアに「仏」を引き合いに出させるほどの余裕を垣間見せた。そのあたりが、大谷が世界中のファンを虜にする所以かもしれない。
構成●THE DIGEST編集部
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