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イチローは「師」! MLB屈指の超逸材スラッガーが“稀代のヒットメーカー”を頼った理由「思考回路を知りたかった」

THE DIGEST編集部

2022.03.30

イチロー氏(左)から技巧を学ぼうとしているロドリゲス(右)。球界屈指のヤングスターは、なぜレジェンドを頼ろうと決意したのか。(C)Getty Images

イチロー氏(左)から技巧を学ぼうとしているロドリゲス(右)。球界屈指のヤングスターは、なぜレジェンドを頼ろうと決意したのか。(C)Getty Images

 球界を彩ったヒーローは、時が経とうとも色褪せない。シアトル・マリナーズのレジェンドであるイチロー氏だ。
【動画】イチローとの打撃練習! ロドリゲスが放ったムーンショットをチェック

 27年に及んだキャリアで放った通算安打数は「4367」。MLB屈指の大打者ピート・ローズ氏をも凌駕する偉大なる金字塔を打ち立てたイチロー氏。そんな言わずと知れた伝説的な安打製造機は、現役選手たちからも熱視線を送られている。

 なかでも熱心なのが、マリナーズのトッププロスペクトであるフリオ・ロドリゲスだ。現在21歳のドミニカン外野手は、MLBの若手有望株ランキングでも3位に入り、「昔ながらのスカウト、さらに昨今のデータ分析志向の人々にも愛される彼はスーパースターになり得る素質を持っている」(MLB公式サイト)とも謳われる存在だ。

 そんな新進気鋭のスラッガーは、昨春のキャンプ時から球団会長付特別補佐兼インストラクターとして活動しているイチロー氏に弟子入り。キャッチボールやバッティング練習を通して、MLBの酸いも甘いも熟知するレジェンドから熱心に学びを得ている。

 米メディア『The Athletic』のレポートでイチロー氏が「彼は一貫して、『もっとうまくやりたい』と思っている」と太鼓判を押した21歳は、なぜ球団史に残るレジェンドを頼りにしたのか。

 今春のオープン戦で打率.316、1本塁打、5打点、OPS.960と好調を維持。着々と成果を上げているロドリゲスは『The Athletic』で、イチロー氏への想いを打ち明けている。

「彼は攻撃面では常にピッチャーの一番いい球を打ちたいという考え方していたんだ。だから、その思考回路みたいなものを知りたかったんだ」

 いわゆる“好球必打”ではなく、相手のベストピッチを打ち砕く。それは「自信を持って投げてきた決め球を打ちに行く。それだと相当ダメージが深い」と過去にイチロー氏が語った打席内でこだわってきた狙いのひとつでもあった。

 至高の考え方を「学びたい」というロドリゲスは、こうも続けている。

「彼に言われることは、いま教えられているようなことと全く違うんだ。僕らは『お前が一番打てる球に集中しろ』と言われるけど、彼(イチロー氏)はどんな時も、相手の頭の中に入って、相手の最高の球を打とうとしているんだよ。それが彼の他とは違うところだ」

 イチロー氏を「メンター(師)」として仰ぎ、「とくに打撃に関してはなんでも相談するようにしている」と話すロドリゲス。いまだMLBデビューはしていないが、日本球界が生んだ天才の教えを吸収する超逸材の成長から目が離せない。

構成●THE DIGEST編集部

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