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イチローの“剛速球始球式”への反響止まず! 元MLBコーチは「ノーラン・ライアンと肩を並べるもの」と最敬礼

THE DIGEST編集部

2022.04.18

まるでレーザービームのような鋭いボールを始球式で投げ込んだイチロー(左)。その投球は往年の名投手ライアン(右)の名も呼び覚ました。(C)Getty Images

 日本が世界に誇るレジェンドが投じた一球に反響が続いている。

 現地時間4月15日、シアトル・マリナーズの会長付特別補佐兼インストラクターを務めるイチロー氏が、本拠地で行なわれたヒューストン・アストロズ戦で始球式に登場。鋭いボールを投げ込み、話題をさらった。
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 背番号51の"ピッチング"は、とても始球式のそれではなかった。今季の本拠地開幕戦であったために4万7000人もの観客の視線を一点に集めたイチローは、ノーワインドアップのモーションから矢のようなボールを「ズバンッ」と投げ込んだ。

 捕手役を務めたマリナーズの俊英フリオ・ロドリゲスのグラブが押されるほどのボールは、「球速93.6マイル(約151キロ)は出た」(のちにマリナーズ広報が84.5マイル=約136キロと公式発表)とネット上でも大いに話題となった。

 式から数日が過ぎてもなお、48歳となる日本のレジェンドの一球の余韻は冷めていない。かつてノーラン・ライアンやランディ・ジョンソンなどを指導したことでも知られる名伯楽であるトム・ハウス氏は自身のツイッターで、次のようにイチローへ想いを馳せた。

「イチローは48歳だ。でも、彼の才能、技術、労働観、そして何よりも長寿であることは、私の中ではノーラン・ライアンと肩を並べるものだ。全くもって信じられない」

 名だたるレジェンドたちを間近で見てきた名コーチをも唸らせたイチローには、現地メディアも賛辞を惜しまない。米メディア『Larry Brown Sport』が「イチローはいまだ野球への愛情を持ち続けている」と称えれば、米データサイト『Codify』は球速が93.6マイルだったとしたうえで、「今季のMLBでは彼よりも速い球を投げられていない投手が100人以上もいる。これってすごいだろ」と敬意を表した。

 現役引退から3年の月日が経ってもなお、周囲を驚かせるだけのパフォーマンスを発揮し続けているイチロー。背番号51が紡ぐ伝説は、まだまだ終わらない。

構成●THE DIGEST編集部

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