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「連敗ストッパー」投手・大谷翔平が凄すぎる。“投手一本”でも一流の域で、防御率は驚異の0.32!<SLUGGER>

SLUGGER編集部

2022.07.07

チームがドン底の時に光を照らす存在。そんな活躍を見せ続けているのが今年の大谷翔平である。(C)Getty Images

 チームの危機を救うパフォーマンス。まさにエースが求められる役割を、これ以上ない形で体現しているのが今年の大谷翔平(エンジェルス)だ。

 現地時間7月6日に行なわれた敵地でのマーリンズ戦に「3番・投手兼DH」で先発マウンドに上がった大谷は、初回に失策絡みで1点こそ失ったものの、その後は危なげないピッチングを披露。5回には自ら勝ち越し適時打も放ち、7回1失点で8勝目を手にした。

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 大谷は今季14先発してリーグ6位タイの8勝、5位の111奪三振。規定投球回には惜しくも達していないが、防御率2.44はリーグ5位に相当しており、"投手一本"でも一流の域にいる。言わずもがな、打者としてもリーグ8位の18本塁打を打っているわけだが。

 そして、今季の「投手・大谷」を語る上で欠かせないのが、「連敗ストッパー」としての働きである。

 序盤戦こそ好調だったエンジェルスだが、5月以降は負け越しが続き、球団ワーストを更新する14連敗も経験。当たり前だが、投手の勝ち星はチームが勝利することで初めて記録されるわけだ。弱小球団に在籍していればいるほど数字は伸びにくくなる。だからこそ、大谷がリーグ上位の勝ち星を挙げていることがより一層に評価されるべきだが、その"中身"も素晴らしい。
 
●14連敗ストップ/6月9日レッドソックス戦:7回4安打1失点2四球6奪三振
●3連敗ストップ/6月16日マリナーズ戦:6回3安打無失点2四球6奪三振
●2連敗ストップ/6月22日ロイヤルズ戦:8回2安打無失点1四球13奪三振
●4連敗ストップ/7月6日マーリンズ戦:7回2安打1失点(自責点0)3四球10奪三振

 6月9日レッドソックス戦以降の5先発は、いずれもチームが敗戦したタイミングでマウンドに立っている。しかも、ただ敗れているのではなく、大型連敗の嫌なシチュエーションで巡ってきているのだ。6月29日のホワイトソックス戦こそ連敗ではなかったが、前日に4対11と大敗しており、空気感は悪いものだった。

 そんななかで球史に残る偉才は、連敗を、大敗を見事に止めるピッチングを披露している。とくに14連敗で迎えた9日の試合は、先制点こそ許したものの、5回に自らのバットで逆転2ランを放つ離れ業。22日のロイヤルズ戦も、前日に2本塁打8打点の大活躍をしながらチームが敗れるという屈辱もあったなかで、自己最多13奪三振をマーク。ここから3試合連続二桁奪三振と、打者を牛耳るピッチングも継続している。

 果たして、「連敗ストッパー」大谷翔平の成績は28イニングを投げてわずか2失点(自責点1)、防御率は驚異の0.32(!)、奪三振率11.25と圧倒的エースの数字。プレッシャーのかかる場面であっても、最高のパフォーマンスを残し続ける天才へ、改めて賛辞を届けたいものである。

構成●SLUGGER編集部

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