またひとり、韓国球界に実力者が加わった。

　７月８日、日刊紙『朝鮮日報』などは、先月24日にロサンジェルス・エンジェルスの40人ロースター枠から外され、事実上の戦力外となっていたフアン・ラガーレスが、KBO（韓国プロ野球）のSSGランダーズに加入したと報じた。契約は今季終了までながら、年俸40万ドル（約5400万円）に、オプション9万5000ドル（約1300万円）が付帯する総額49万5000ドル（約6700万円）となっている。

　現在33歳のラガーレスは、2013年にニューヨーク・メッツでメジャーデビュー。その翌年にはナ・リーグのゴールドグラブを受賞するなど、確かな実績を持つプレーヤーだ。2021年からは大谷翔平も所属するロサンジェルス・エンジェルスでプレーしていた。

　今季はオフにFA（フリーエージェント）となるも、今年５月８日にエンジェルスと再契約。同月26日にメジャー昇格を果たすも、攻守ともに精彩を欠いたうえに、チームが新戦力ジョナサン・ビラールを補強した影響から戦力外となっていた。
  　現在、KBOリーグ首位に立つSSGランダーズだが、助っ人の人材難が課題ではあった。今季は開幕前に打線に厚みをもたらすとして、元広島カープのケビン・クロンを補強するも、これが裏目に。当の本人は「日本よりも信頼されている」と語ったが、打率.222、11本塁打、長打率.420、出塁率.255と低調なパフォーマンスに終始したため、解雇に踏み切った形だ。

　そうした状況下で、ついこの間までメジャーでプレーしていたラガーレスを緊急補強したSSGランダーズの動向は、韓国メディアでも小さくない話題だ。『朝鮮日報』が「チームはクロンの長いスランプに耐え兼ねて、助っ人の交代を決意した。外野手というポジションも狙い通りだ」と伝えている。

　なお、球団は今回の契約について「とくにパワーと速いバットスピードを利したバッティングが売りの中長距離打者として評価している。また、試合に対して真面目で、集中して取り組む姿勢を持っており、韓国野球にも素早く馴染んでくれるはずだ」と期待を寄せている。

構成●THE DIGEST編集部

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