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“本当”に大谷翔平でしか勝たん。守護神炎上で痛恨黒星のエンジェルスが露呈した「偉才頼み」の悲惨な現状

THE DIGEST編集部

2022.07.09

オリオールズ戦では19号アーチを放った大谷。この日は猛打賞を記録するハツラツぶりだったが、チームはまたしても勝てなかった。(C)Getty Images

 現地7月8日に敵地で行なわれたボルティモア・オリオールズ戦で、ロサンゼルス・エンジェルスは4対5のサヨナラ負けを喫した。この敗北によって彼らはアメリカン・リーグ西地区で首位ヒューストン・アストロズから18ゲーム差の4位に沈み、プレーオフ進出がさらに遠のく結果となった。

 もっとも、この試合はエンジェルスの勝利がほぼ確定的ではあった。というのも3回表に不振に陥っていた主砲マイク・トラウトが8試合ぶりとなる3ランホームランを放てば、1点差とされた9回表には大谷翔平がダメ押しとなる(はずだった)19号ソロアーチを放ち、点差を広げてその裏の守備に就いていたのだ。

 主砲コンビがアベックホームランを放ち、打線はいわば"勝ちパターン"をしっかりとこなした。しかし、これをあろうことか守護神がふいにしてしまったのである。9回裏に満を持して送られたライセル・イグレシアスは、2死までは小気味よく取ったのだが、そこからまさかの4連打で2失点……。サヨナラのランナーを得点圏に進塁させた自らの暴投も含め、8番から始まった痛恨の逆転劇を演出してしまったのだ。

 もはや「まさか」とも言い切れない守護神の炎上で、オリオールズに黒星を喫したエンジェルス。その結果は、奇しくもサムライの偉才ぶりをより引き立たせてしまっている。というのも、現地時間6月29日のシカゴ・ホワイトソックス戦から今回のオリオールズ戦まで彼らが勝ったのは、大谷が先発登板でマウンドに立った2試合しかないのだ。
 
 その2試合で大谷は図抜けた成績を収めている。とりわけ投手成績は凄まじく、12.2イニングを投げ、防御率0.00。奪三振率も14.92を圧倒的だ。打っても現地時間7月6日に行なわれたマイアミ・マーリンズ戦での自らを援護する逆転タイムリーは記憶に新しいところだ。

 かたやチーム状態は当然のことながら最悪だ。9日間でのチーム防御率は4.14で、打率にいたっては.146とかなりの貧打ぶりを物語る値。これで勝てるチームはなかなかない。むしろ奇跡に等しいと言っても過言ではないだろう。

 いまやエンジェルスは、大谷の双肩にすべてが懸かっていると言っていい。この状況を改善しなければ、アストロズとの差は縮まらない。

構成●THE DIGEST編集部

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