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エンジェルスの再建は「オオタニのトレードが唯一の方法」! 海外識者が辛辣提言「契約延長も実現可能には見えない」

THE DIGEST編集部

2022.07.11

アストロズとの差が日増しに開いていく一方のエンジェルス。そのなかで大谷の去就が注目を集めている。(C)Getty Images

 ロサンゼルス・エンジェルスが苦境に立たされている。

 今季開幕前のエンジェルスに対する期待値は決して低くはなかった。ノア・シンダーガードやライアン・テペラ、アーロン・ループら実力派の投手たちを補填し、昨季の防御率4.68と課題となっていた守備力が向上。その効果は抜群で、開幕1か月間はアメリカン・リーグ西地区で首位に立ち、8年ぶりのプレーオフ進出への見通しも明るかった。

 しかし、エンジェルスの勢いはシーズンが進むにつれて下火に……。気づけば、ヒューストン・アストロズに首位の座を奪われ、最大11もあったはずの貯金は、現地時間7月9日時点で借金10にまで膨らんでしまっている。

 この悲惨な状況にチーム再建を訴える声が強まっている。そのなかで「ショウヘイ・オオタニをトレードすることが前進する唯一の方法だ」とインパクトのある見出しを打った動画を公開したのは、カナダのスポーツ専門メディア『the Score』のYouTubeチャンネルだ。
 
 まず、同メディアのベテラン編集者であるジョナ・ビレンバウム氏は「オオタニ加入後の4年間で、エンジェルスは全て負け越してシーズンを終えている。MVPを獲得した2021年もそうであり、2022年も全く同じ筋書きになっている」とキッパリと指摘。そして、2023年で契約満了となる大谷の今後について持論を展開した。

「現状ではエンジェルスがワールドシリーズを戦うには不十分だ。長期的な経済面からオオタニの契約延長も実現可能には見えない。メジャー史上最も格別な選手との受け入れがたい別れにも見えるが、私はオオタニをトレードすることが彼らにとって、チームとして前進する唯一の方策だと考える」

 無論、28歳と最盛期にあるサムライをトレードで放出するのは、ビジネス的な面を含めて、エンジェルスには小さくないリスクが伴う。だが、一部で「不良債権」と揶揄されるアンソニー・レンドーンと、2019年に12年間の超大型契約を締結した年俸合計がおよそ7000万ドル(約95億2000万円)であるため、メジャー史上最高額の年俸を払う必要があると見られている大谷との契約更新は、年俸バランス的にも「不可能に近い」(ビレンバウム氏談)。

 となると、現時点で最も価値が高く、他球団から球界屈指の若手有望株をトレードの見返りとして引き出せる可能性があるのは、度重なる故障に悩まされているレンドーンやトラウトではなく大谷しかいないのである。

 すでに新天地に関しては、あらゆる報道が出ているが、大谷本人はいかなる決断を下すのか。苦境のエンジェルスにとっては、球界屈指の天才プレーヤーとの交渉が23年シーズンからのV字回復に向けた最大のチャンスとも言えるだけに、慎重な判断を迫られそうだ。

構成●THE DIGEST編集部

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