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「強いチームから選ぶべき」元サイ・ヤング賞投手がジャッジのMVPを強調! 大谷翔平は「エンジェルスが酷い」からなし?

THE DIGEST編集部

2022.08.04

ハイレベルな争いを繰り広げる大谷(左)とジャッジ(右)。このふたりのMVPレースにはさまざまな意見が寄せられている。(C)Getty Images

 ニューヨークの"怪物"スラッガーが凄まじい。文字通り歴史的な高水準で打ちまくっているアーロン・ジャッジ(ニューヨーク・ヤンキース)だ。

 今季はすこぶる調子がいい30歳は、異次元の活躍を見せている。打率.298、43本塁打、91打点は圧巻の一語。とりわけオールスターゲーム明けの後半戦12試合で打率.413、10本塁打、OPS1.648と乱れ打ち。まさに手のつけられない状態にある。

 予想されるシーズンの本塁打数は実に67本ペース。これはロジャー・マリスが1961年に打ち立てたアメリカン・リーグ記録(61本)を大きく上回るハイペースであり、"野球の神様"ことベーブ・ルースのそれ(60本)も凌駕するものだ。

 ゆえにジャッジをシーズンMVPに推挙する声は日増しに強まる一方だ。開幕当初から6月上旬にかけては、今季も二刀流でプレーする、昨季の"覇者"大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)を評価する向きが強かったが、ここにきて風向きは変わってきた。
 
 そうしたジャッジに対する評価は、往年のレジェンドも再評価している。現地時間7月30日にMLB公式ネットワーク番組『MLB Tonight』に出演した元サイ・ヤング賞投手ジェイク・ピービーは、「彼(ジャッジ)はより成熟し、完璧な選手になった」と今季の活躍を分析。そして、大谷と比較しつつ、こう論じた。

「これは難しい問いだ。オオタニはリーグでもベストな選手で、彼がマウンドと打席でやっていることは、今までに誰も見たことがないものだ。そうすると、つい『オーケー! 彼がMVPだ』と言いたくなってしまう。けど、今のエンジェルスほど酷いチームにいると、MVPとは言い難い。MVPという観点ではやっぱり強いチームから選ぶべきだ」

 MVP。つまり「最も価値がある選手」を選ぶという判断をする場合に、今季のジャッジのチーム貢献度はやはり頭抜けている。もちろん、"大谷しか勝たん"という言葉も生んだ二刀流スターがもたらす「個」の価値が落ちるわけではない。だが、ヤンキースの好調ぶり、そして何よりもエンジェルスの低調さを見るに"補正"したくなるのも無理はない。

 さらに「ジャッジ抜きのヤンキースは別物だったと思う」と強調したピービーは、「打つだけでなく、守備や走塁でも貢献している。それも含めて私はジャッジをMVPの最有力とするね」と断言。やはりチーム状況を加味した評価を下した。

構成●THE DIGEST編集部

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