大谷翔平らしい連発も勝利には実らない。現地時間8月4日に本拠地で行なわれたオークランド・アスレティックス戦は、今のロサンゼルス・エンジェルスを表すようなゲーム展開だった。
試合の均衡を破ったのは他でもない大谷の一発だった。1回裏、相手先発右腕ポール・ブラックバーンがカウント1-1から投じたアウトハイへの94.1マイル(約151.4キロ)の4シームを鮮やかに弾き返すと、打球速度105.7マイル(約170キロ)で飛んでいった打球はあっという間に左中間スタンドに着弾した。
これで勢いに乗った大谷は第3打席にセンター前ヒットを記録し、迎えた7回2死無塁で迎えた第2打席にも一発を放つ。今度は相手3番手カービー・スニードが投じたインコースのボール球、79.9マイル(約128.5キロ)のスライダーを力いっぱいに引っ叩く。すると、角度39度と完璧な形で打ち出された打球は、大歓声にも乗り、ライトスタンドに突き刺さった。
4試合ぶりの一発。1試合2本となれば、6月21日のカンザスシティ・ロイヤルズ戦以来だ。ちなみに彼が1試合で複数本塁打を放つのは今季5度目。これは球団では、2000年にトロイ・グロースが記録した「6」に次ぎ2位タイの記録となった。
大谷のまさしく記録的な活躍だった。それでもエンジェルスは勝てない。彼らは球団新記録でありメジャータイ記録となる1試合7本のソロ本塁打をマークしたのだが、3回に一挙6失点を喫するなど8失点……。7月の月間打率が.199で貧打が指摘された打撃陣の奮起もむなしく、投手陣が“投壊”し、敗れたのである。
大谷が2本塁打を含む3安打を放つなど、勝ちパターンとも言える展開だった。それだけに現地識者たちも悲観的な声をあげずにはいられない。
地元紙『LA Times』のエンジェルス番を務めるマイク・ディジョバンナ記者が「7本塁打した試合で敗者になるのは困難であり、ほぼ不可能だと考える」と皮肉れば、米放送局『FOX Sports』のアナリストを務めるベン・バーランダー氏は、「頼むからショウヘイ・オオタニを助けてあげてくれよ。どうかお願いだ」と憂いた。
日本では「なおエ」という造語も生まれるほど、大谷が躍動しても勝てない状況が続いてきた。しかし、「チーム的にもポストシーズンを目指してやっていこうという士気のもとで、士気高くはやれてない」(大谷談)というエンジェルスは、混迷を極めている。
構成●THE DIGEST編集部
【PHOTO】昨季はMVPを獲得!更なる飛躍を目指しMLB2022シーズンで躍動する大谷翔平を特集!
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試合の均衡を破ったのは他でもない大谷の一発だった。1回裏、相手先発右腕ポール・ブラックバーンがカウント1-1から投じたアウトハイへの94.1マイル(約151.4キロ)の4シームを鮮やかに弾き返すと、打球速度105.7マイル(約170キロ)で飛んでいった打球はあっという間に左中間スタンドに着弾した。
これで勢いに乗った大谷は第3打席にセンター前ヒットを記録し、迎えた7回2死無塁で迎えた第2打席にも一発を放つ。今度は相手3番手カービー・スニードが投じたインコースのボール球、79.9マイル(約128.5キロ)のスライダーを力いっぱいに引っ叩く。すると、角度39度と完璧な形で打ち出された打球は、大歓声にも乗り、ライトスタンドに突き刺さった。
4試合ぶりの一発。1試合2本となれば、6月21日のカンザスシティ・ロイヤルズ戦以来だ。ちなみに彼が1試合で複数本塁打を放つのは今季5度目。これは球団では、2000年にトロイ・グロースが記録した「6」に次ぎ2位タイの記録となった。
大谷のまさしく記録的な活躍だった。それでもエンジェルスは勝てない。彼らは球団新記録でありメジャータイ記録となる1試合7本のソロ本塁打をマークしたのだが、3回に一挙6失点を喫するなど8失点……。7月の月間打率が.199で貧打が指摘された打撃陣の奮起もむなしく、投手陣が“投壊”し、敗れたのである。
大谷が2本塁打を含む3安打を放つなど、勝ちパターンとも言える展開だった。それだけに現地識者たちも悲観的な声をあげずにはいられない。
地元紙『LA Times』のエンジェルス番を務めるマイク・ディジョバンナ記者が「7本塁打した試合で敗者になるのは困難であり、ほぼ不可能だと考える」と皮肉れば、米放送局『FOX Sports』のアナリストを務めるベン・バーランダー氏は、「頼むからショウヘイ・オオタニを助けてあげてくれよ。どうかお願いだ」と憂いた。
日本では「なおエ」という造語も生まれるほど、大谷が躍動しても勝てない状況が続いてきた。しかし、「チーム的にもポストシーズンを目指してやっていこうという士気のもとで、士気高くはやれてない」(大谷談)というエンジェルスは、混迷を極めている。
構成●THE DIGEST編集部
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