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「詐欺師はリスペクトできない」。タティースJr.の薬物使用をめぐるコレアの発言に「お前が言うな!」とファンから突っ込みが殺到<SLUGGER>

SLUGGER編集部

2022.08.13

もしタティースJr.(右)に本当にドーピングをする意図があったとしても、コレア(左)が“詐欺師”呼ばわりするのは違うような……。(C)Getty Images

 現地8月12日、パドレスの若きスター遊撃手フェルナンド・タティースJr.が禁止薬物クロステボルに陽性反応を示し、80試合の出場停止処分を科されたことで、球界に波紋が広がっている。メディアやファンも含めてさまざまなリアクションがあるが、ある選手が放ったひと言が「お前が言うな!」と一部で波紋を広げている。

 その選手とは、ツインズのスター遊撃手カルロス・コレアだ。12日の試合前にコレアは取材に応じ、タティースJr.の処分を聞いて「ワーオ。オレがリスペクトしないヤツがいるとすれば、それは詐欺師だよ」と言い放ったのだ。

 タティースJr.本人は白癬(カビの一種によって引き起こされる、水虫などの皮膚感染症)の治療薬に禁止薬物が含まれていたと説明しているが、もし意図的に服用していたならば、確かに「詐欺師」と言われても仕方がない。

 問題は、発言の主がコレアだったこと。というのも、コレア自身がかつて「不正行為」に関わっていたことがあるからだ。
 
 コレアが昨季まで在籍していたアストロズは、創設以来初の世界一に輝いた2017年、そして18年途中までチームぐるみでサイン盗みを働き、当時のGMや監督が更迭され、ドラフト1位指名権を剥奪されるなどの厳しい処分を受けた。コレア自身も、不正に加担していたことが確実視されている。

 スキャンダルが発覚した当初はしおらしくしていたコレアだが、その後は不正を批判する選手に対して「真実を知りもしないくせにでしゃばるな」と放言するなどあまり反省の色が見えない言動から、今ではすっかり球界のヒールとしてのイメージが定着してしまっている。

 このような事情もあって、今回の発言にも「お前が言える立場か?」と呆れるファンが続出。「アストロズでやっていたことを忘れたのか?」「家に鏡はないのか?」「確かにコレアは詐欺師についてよく知っているよな」と非難が殺到している。まるで「突っ込み待ち」のような今回の発言だが、自身の過去の行いに思いをめぐらせずに出たものだとすれば、周囲からの批判も当然のものと言えるだろう。

構成●SLUGGER編集部
 
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